決算:TER 2025Q1

決算

テラダイン(ティッカー:$TER)の2025年度第1四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for TER

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$0.75$0.62
売上高$685.68M
(YoY +14.3%)
$680.5M
ガイダンス
2025Q2EPS
$0.525
($0.41~$0.64)
$0.52
ガイダンス
2025Q2売上高
$645M
($610M~$680M)
$643.5M

業績ハイライト

売上・利益・成長率

指標2025年Q1実績ガイダンス範囲備考
売上高$686M$630M~$690M(予想)ガイダンス上限付近で着地
非GAAP EPS$0.75$0.60~$0.68ガイダンス上限超え
非GAAP粗利益率60.6%約59%(予想)製品ミックスによる上振れ
非GAAP営業利益率20.5%非開示経費コントロール継続
自由キャッシュフロー$98M営業利益と運転資本の改善による
株式買戻し$157M年間目標:$400M→2026年末までに最大$1Bへ上方修正
配当金支払い$19M
キャッシュ及び有価証券残高$622M

セグメント別業績(2025年Q1)

セグメント売上高前年同期比備考
Semi Test$543M増加AI向けSoCとモバイル需要に牽引
└ SoC$406M増加モバイルが主因(需給シフト)
└ Memory$109M減少HBM装置の消化期間
└ IST$27M増加AI向けSLTおよびTitan HP初収益
Product Test$74M-4%航空・防衛、自動車向けが弱含み
└ Wireless Test$29M+20%WiFi7ソケット13件中13件受注
Robotics$69M減少自動車向け大口案件ありも全体減速
└ UR$49M減少
└ MiR$20M減少

ガイダンス(2025年Q2)

指標ガイダンス範囲
売上高$610M~$680M
非GAAP粗利益率56.5%~57.5%
営業費用率(OpEx)売上比40.5%~44.5%
非GAAP営業利益率約14.5%(中央値)
非GAAP EPS$0.41~$0.64
GAAP EPS$0.35~$0.58
発行済み希薄化後株式数1.61億株

経営陣コメント要約

  • Greg Smith CEO
    • モバイル向けSoCが牽引も「一時的な供給チェーン要因」であり、回復の兆しではない。
    • AIアクセラレータ向けUltraFLEXに過去最高の負荷。
    • HBM4向けDRAMウエハーソートにて主要顧客から初勝利(年後半出荷開始予定)。
    • Titan HPがAI向けSLTで初の顧客承認。
    • Robotics事業はURとMiRを統合し構造改革。グローバル自動車メーカーから過去最大の受注。
  • Sanjay Mehta CFO
    • 経費管理と可変コストモデルにより柔軟性確保。
    • Roboticsの損失削減へ構造改革(損益分岐点:$440M→$365M)。
    • Q1の中国向け売上比率は19%(そのうち中国現地企業向けは7%)。
    • タリフ(関税)影響は限定的だが、需要への影響は依然不透明。

質疑応答ハイライト

関税の影響と需給の動き(TD Cowen)

Q(Krish Sankar): 関税による注文前倒しと後ろ倒しの動向は?どの業種が影響を受けているか?

A(Greg Smith)

  • モバイル・HPCでは顕著な前倒しは見られない。
  • 自動車および産業分野での顧客からの後ろ倒しが継続。
  • モバイルのエンド需要への波及影響は懸念材料。

HBM4のテスト勝利(TD Cowen)

Q: HBM4のテスト勝利は既存顧客か?Teradyneが得意とするファイナルテストではなく、ウエハーソートで勝てた理由は?

A(Greg Smith)

  • 新規顧客で、HBM3/3Eでは取れていなかった。
  • HBM4はスタック後の「ポストスタック・ウエハー性能テスト」が必要。
  • この高負荷・高速なテスト分野で勝利。

粗利益率の見通し(Cantor)

Q: 年間の粗利益率レンジに関する見解は?

A(Sanjay Mehta)

  • 上期の粗利益率は計画通り(Q1良好、Q2悪化見込み)。
  • 通期は不確実性高く未開示。
  • 過去の例(2022→2023年)でも粗利は狭いレンジでの変動に留まった。

SLT(システムレベルテスト)動向(Cantor)

Q: SLTのAI向け勝利の詳細、2nmモバイル向けの進捗は?

A(Greg Smith)

  • 2nmの話は需要回復時の好影響を指しており、SLTの2nm案件獲得を意味していない。
  • AIアクセラレータでのSLTは、現状生産品質向上に有効であり、今後100% SLT導入が進む可能性大。

ロボティクスの大口受注(UBS)

Q: ロボット事業での過去最大受注の詳細と売上計上タイミングは?

A(Greg Smith)

  • グローバル自動車メーカーから。
  • URとMiRを統合して対応。
  • 物流搬送(AMR)と工程自動化(UR)両方で採用。
  • 出荷はQ1~Q2に分散、Q3以降は影響せず。

関税による競争環境変化(JPMorgan)

Q: 関税により国際顧客が他社(非米国)製品にシフトする動きはあるか?

A(Greg Smith)

  • 競合他社(海外系2社+中国・韓国の現地企業)との競争は常だが、タリフが選定要因になった事例はなし。

VIP(AI向けSoC)のSLT影響とTAM見通し(Stifel)

Q: VIP市場でのSLTの寄与、規模感は?

A(Greg Smith)

  • TAM見積り($600M→$800M)はSLT未含。
  • SLTの追加TAMは全体の10~30%程度と想定。

NAND需要の回復条件(Morgan Stanley)

Q: NAND向けテスト装置需要の回復に必要な要因は?

A(Greg Smith)

  • モバイル端末出荷の増加。
  • AI対応スマホでのローカル保存容量拡大。
  • 新プロトコル(iOS/Android)の普及。
  • クラウド向けストレージ需要増。

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