ストライカー(ティッカー:$SYK)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.81 | $2.50 | 〇 |
売上高 | $5.4B (YoY +8.0%) | $5.4B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $12.00 ($11.90~$12.10) | $11.93 | 〇 |
業績ハイライト
売上高
- 第2四半期の有機売上高成長率は9%
- MedSurgおよびNeurotechnology部門、OrthopaedicsおよびSpine部門ともに高単位成長を達成
- 米国とインターナショナルの成長率はともに約9%
製品別実績
- Instruments、Neurocranial、Makoが2桁成長
- Medical、Endoscopy、Neurovascular、Trauma and Extremities、Knee事業が高単位成長
地域別実績
- インターナショナル事業の有機成長率が第1四半期から加速
- 欧州、新興市場、オーストラリア、ニュージーランド、日本で好調
利益
- 調整後EPSは2.81ドルで、前年同期比10.6%増
通期見通し
- 有機売上高成長率の見通しを9-10%に引き上げ
- 調整後EPSの見通しを11.90-12.10ドルに引き上げ
質疑応答ハイライト
M&Aの見通し
- 多くのディールがタックイン型で、大規模なものは少ない
- 第2四半期までは第1四半期よりも活発な動き
- 下半期も活発なM&Aが期待される
- 200ベーシスポイントのマージン目標はM&Aを含めても達成可能
マージン改善の見通し
- 下半期にマージン改善が加速する見込み
- SG&A費用のレバレッジが主な改善要因
- 人員採用、出張、会議などのコストコントロールが可能
- サプライチェーンの改善、低コスト生産拠点の活用なども寄与
Makoロボットの好調な実績
- 国際市場での普及が加速、特に日本や新興国で成長
- 米国でも複数台目の導入が進む
- ソフトウェアの改善(4.0ソフトウェア、2.0ソフトウェアなど)が成長を後押し
- 今後、脊椎や肩関節への適用拡大も予定
新製品の貢献
- Pangea(外傷用プレーティングシステム)とLifePak 35(除細動器)が大きな成長ドライバーに
- LifePak 35は2024年後半から2025年にかけて大きく貢献する見込み
- Pangeaは2025年後半から本格的に貢献開始、長期的な成長ドライバーに
ASC(外来手術センター)の動向
- ASCでの手術件数が着実に増加
- 第2四半期は過去最高の割合でASCで人工関節置換術が実施された
- 新規建設や大規模改装時にStrykerが高シェアを獲得
- 今後もASCへのシフトは継続する見通し
国際事業の成長
- Makoと内視鏡カメラ(1788)が国際事業拡大の重要な製品
- 過去5年間、国際事業の成長率が米国と同等以上
- 今後5-10年は国際事業が米国並みのシェアを獲得する余地がある
中国市場の状況
- 第2四半期は中国で好調な成長を達成
- VBP(集中購買)の影響は当初の予想より軽微
- 中国市場は全体の売上に占める割合は小さいが、重要な市場として位置付け
フリーキャッシュフローの見通し
- フリーキャッシュフロー転換率70-80%の目標は変更なし
- 上半期は運転資本の変動やM&A関連の支出で低下
- 下半期は季節要因で改善の見込み
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