ファーストソーラー(ティッカー:$FSLR)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.25 | $2.71 | 〇 |
売上高 | $1.0B (YoY +23.3%) | $933.9M | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $13.50 ($13.00~$14.00) | $13.61 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $4.5B ($4.4B~$4.6B) | $4.52B | × |
業績ハイライト
財務ハイライト
- 第2四半期の希薄化後1株当たり利益は$3.25
- 第2四半期の純売上高は10億ドル(前四半期比2億ドル増)
- 粗利益率は49%(前四半期比5ポイント増)
- 四半期末の純現金残高は12億ドル
事業ハイライト
- 年初来の純受注量は3.6GW
- 総契約バックログは75.9GW(2030年まで)
- オハイオ州の製造能力拡大が完了し、第2四半期末に商業出荷開始
- アラバマ州の新工場は2024年第4四半期に商業出荷開始予定
- ルイジアナ州の新工場は2025年下半期に商業運転開始予定
技術ハイライト
- CadTel研究セルで23.1%の世界記録変換効率を達成
- オハイオ州に新しいR&D施設をコミッション
- CuReプログラムは2024年第4四半期に予定通り開始予定
- TOPCon結晶シリコン太陽電池の製造に関する特許を取得
質疑応答ハイライト
受注状況と価格動向について
- 7月の受注1.3GWのASPは、0.9GWの$0.316/Wと同程度
- 技術アドオンを含むと$0.33/W以上に
- 市場が様々な情報を消化するのを待っている状況
- 2027-2028年の長期契約が中心で、魅力的な価格水準
- 政策環境の不確実性から、年末に向けて受注モメンタムが高まる可能性
選挙の影響について
- 短期的には一時的な停滞の可能性あり
- 長期的には共和党政権ならFirst Solarに有利な保護主義的政策の可能性
- 2025年に向けてプロジェクトの前倒しの可能性も
- First Solar自身も契約のタイミングを慎重に判断している
製造能力拡大の計画について
- ルイジアナ工場は2025年第3四半期に統合運転開始予定
- 次の設備投資判断は政策環境次第
- 政策環境が明確になれば、どのシナリオで進むかを決定できる
バックログの安定性について
- 契約上のバックログは安定しているが、政策変更によってプロジェクトの収益性に影響の可能性
- 一部の欧州企業が米国市場から撤退する動きあり
- インドでも契約解除の動きあり
- 全体としてはバックログは堅調だが、外部環境の変化に注意が必要
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