ブロック(ティッカー:$SQ)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.88 | $0.88 | 〇 |
売上高 | $5.98B (YoY +6.4%) | $6.26B | × |
業績ハイライト
第3四半期の業績概要
- 総利益は22.5億ドル(前年同期比19%増)
- Squareは16%成長
- Cash Appは21%成長
- 調整後営業利益と調整後EBITDAは四半期ベースで過去最高を記録
- 直近12ヶ月の調整後フリーキャッシュフローは15億ドル(前年同期間9.45億ドル)
2024年通期見通し
- 総利益ガイダンスは8月時点の予想を維持
- 調整後営業利益と調整後EBITDAのガイダンスを引き上げ
- Rule of 36達成見込み(2023年比6ポイント改善)
2025年の見通し
- 総利益は少なくとも15%の成長を見込む
- GPV成長率は2024年末と比較して大幅に上昇する見込み
- 収益性は引き続き改善予定だが、成長機会への投資により2024年ほどの改善幅は見込まず
質疑応答ハイライト
Square GPVの成長見通しについて
- 第3四半期のGPV成長率は7.5%(米国4.9%、海外20%)
- 10月には米国のGPV成長率が第3四半期比で数ポイント改善
- 改善の主な要因:
- 既存店舗の成長が全業種で見られる
- 新規顧客獲得も好調な兆しを見せている
- オーダープラットフォームの移行完了により、競合他社との機能差を埋める開発が加速可能に
営業体制の強化について
- 現地営業担当者の初期チームを配置済み
- 第4四半期から2025年にかけて採用を継続予定
- 既存営業チームの生産性は年初来10-20%改善
- アカウントマネジメントチームの効果:
- 担当顧客のNPSが40%向上
- 顧客生涯価値の向上に貢献
Cash Appのユーザー成長戦略について
- 月間アクティブユーザー数は5700万人(前年同期比3%増)で第2四半期から横ばい
- ARPUは75ドル(前年同期65ドル)で16%増加
- 成長戦略の2つの柱:
- エンゲージメント強化による既存ユーザーの取引増加
- プラットフォームの健全性向上によるユーザー信頼の獲得
- 新規ユーザー獲得よりも既存ユーザーの利用促進を重視
貸付サービスの戦略的位置づけについて
- テクノロジー主導のアプローチを重視:
- 透明性の高い手数料体系
- シンプルな返済プロセス
- 顧客データに基づく適切な融資額の提案
- Cash App CardへのAfterpay機能追加により新たな成長機会を創出
- 貸付サービスは顧客維持の重要な要因として機能
- 将来的には新規顧客獲得チャネルとしても期待
Cash Appの収益化戦略について
- Cash App Cardが最大の収益源:
- アクティブユーザーと利用額が共に増加
- 週平均8回の取引を記録
- Borrowの成長が加速:
- 総利益は前年同期比2倍以上に
- Buy Now Pay Later事業も好調:
- 総利益29%増
- GMV23%増
- Cash App Payの普及も進展:
- 月間アクティブユーザーがAfterpay北米を上回る
- Lyftなど新規パートナーシップを拡大中
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