スーパーマイクロコンピューター(ティッカー:$SMCI)の2025年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.58~$0.60 | $0.61 | × |
売上高 | $5.6B~$5.7B (YoY +54%) | $5.77B | × |
ガイダンス 2025Q3EPS | $0.54 ($0.46~$0.62) | $0.61 | × |
ガイダンス 2025Q3売上高 | $5.9B ($5.0B~$6.0B) | $5.95B | × |
ガイダンス 通年売上高 | $24.25B ($23.5B~$25.0B) | $24.47B | × |
業績ハイライト
売上・収益
- 第2四半期の予備的純売上高は56-57億ドルの範囲で、前年同期比54%増
- 非GAAPベースの1株当たり利益は0.58-0.63ドルの範囲
- 非GAAPベースの粗利益率は約11.9%
- 非GAAPベースの営業利益率は約7.9%
財務関連
- 2028年満期の7億ドルの新規2.25%転換社債を私募で発行
- 2029年満期の既存転換社債17億ドルを私的に修正
- 2025年1月31日時点で約20億ドルの現金保有
- 第2四半期の現金転換サイクルは104日(前四半期97日)
- 在庫日数は78日(前四半期83日)
事業展開・製品
- NVIDIA Blackwell製品の出荷開始
- 空冷式10Uと液冷式4UのNVIDIA B200-HGX システムの量産出荷開始
- NVIDIA GB200 NVL72ラックの生産準備完了
- 米国キャンパスで月産1,500台のDLCラック生産能力を実現
- データセンター向けの総合的な液冷インフラソリューションを強化
- 今後12ヶ月で世界の新規データセンターの30%以上が液冷を採用すると予測
業績見通し
- 2025年度の売上高見通しを従来の260-300億ドルから235-250億ドルに修正
- 2026年度は400億ドルの達成可能性を示唆
- 第3四半期の売上高は50-60億ドルを見込む
- 第3四半期のGAAP・非GAAP粗利益率は約12%を予想
質疑応答ハイライト
2026年度400億ドル目標について
- 製品ラインの継続的な拡大と新規・機密製品の開発を進行中
- 米国の設備稼働率55%、台湾60%、マレーシア1%と、生産能力に十分な余地あり
- 65%以上の成長率は保守的な見積もりと説明
- アジアとヨーロッパでの事業展開を強化中
Blackwell製品について
- GB200 NVL72は生産準備完了、NVIDIAからの供給待ち
- B200については、特に4U液冷式で強い需要あり
- 昨年の液冷式ラックの世界市場シェアは約70%と推定
粗利益率について
- 新製品導入初期は高マージンを確保しやすい
- 液冷ソリューションでの優位性を活かし、マージン維持を目指す
- データセンター向け総合ソリューション提供で差別化を図る
市場動向・競合について
- DeepSeekなど効率的なAIモデルの登場は、市場規模に大きな影響を与えないと予測
- エンタープライズ市場での成長機会が拡大
- インフラストラクチャ全体のソリューション提供で競合との差別化を図る
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