Palantir(ティッカー:$PLTR)の2023年第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.08 | $0.08 | 〇 |
売上高 | $608.35M (YoY +19.6%) | $602.88M | 〇 |
ガイダンス 2024Q1売上高 | $614 ($612M~$616M) | $617.44M | × |
ガイダンス 2024通年売上高 | $2.66B ($2.652B~2.668B) | $2.64B | 〇 |
業績ハイライト
4Q23の業績ハイライト
- 売上高は前年同期比20%増、前四半期比9%増の6億800万ドル
- 米国コマーシャル事業の売上高が前年同期比70%増と大幅に伸長
- AIプラットフォーム(AIP)の導入が事業を加速
- 調整後営業利益率は34%に拡大し、収益性が向上
- GAAPベースの純利益は5四半期連続で黒字を達成
2023年通期の業績ハイライト
- 売上高は前年比17%増の22億3,000万ドル
- コマーシャル事業の売上高が初めて10億ドルを突破
- 調整後営業利益は6億3,300万ドル、利益率は28%に拡大
- GAAPベースの純利益は2億1,000万ドルで大幅な増益
- 調整後フリーキャッシュフローは7億3,100万ドルを計上
事業の状況
- AIPとブートキャンプにより、米国コマーシャル事業のアドレッサブルマーケットが拡大
- 1年以内に500件のAIPブートキャンプを実施する目標を大幅に上回る560件以上を実施
- 政府機関向け事業は一時的に伸び悩むも、2024年には再加速の見通し
- NHSから最大3億3,000万ポンドの大型案件を受注
質疑応答ハイライト
AIPの需要増加に対するマネタイズ戦略
- AIPとブートキャンプの組み合わせによる需要の高まりは過去に例を見ないレベル
- 4Qだけで100万ドル以上の案件を103件、500万ドル以上の案件を37件、1,000万ドル以上の案件を21件獲得
- マネタイズの形態としては、ブートキャンプから速やかに有料顧客に転換するケース、既存顧客の拡大、AIPの導入によって長期の関係が加速するケースなどが見られる
- アドレッサブルマーケットに対してまだ触れている段階に過ぎず、今後の拡大余地は大きい
FedStartプログラムへの関心と、Apolloの収益貢献見通し
- DefenseTech分野に1,000億ドルの資金が流入しており、市場アクセスを提供するFedStartは大きな注目を集めている
- 2Q末にIL6、3Q末~4Q初めにFedRAMP HighのFedStartをリリース予定
- 英国の秘密・最高機密ネットワークでもFedStartを展開予定
- Apolloは、政府のマルチベンダー・ビッグテント・エコシステムの構築・管理インフラとして、Mission Managerの一部として大きな価値を提供できる
最大の競合は依然顧客企業内のIT部門か
- 以前はそう感じていたが、AIPのカリスマ性によりIT部門は最大の支持者に
- 問題はIT部門ではなく、売ることを目的とした薄っぺらなプロダクトを生み出すソフトウェア産業複合体だった
- ジェネレーティブAIにより、マップもアーキテクチャも書き換えられる状況に
- IT部門と緊密に連携し、顧客にとって本当に価値あるアーキテクチャを構築している
米国政府事業の成長機会と、ソフトウェア調達へのアプローチ変化
- プライムとは異なり、パランティアは20年間ソフトウェアに注力してきた
- ソフトウェアは非常に速いペースで進化しており、パランティアは調達に先んじてソフトウェアを開発・進化させている
- 危険で現実的な状況になればなるほど、実戦で試されたソフトウェアが求められる
- パランティアのソフトウェアは戦場で実証済み
- 米国の経済成長が中国を上回る中、敵対国は今より強くなる前に行動を起こそうとするだろう
2024年に入ってもAIPの顧客エンゲージメントは加速しているか
- 絶対にそう言える。3Qから4Qにかけての結果や顧客との会話を見れば明らか
- AIPブートキャンプの需要はロックコンサートのようで、参加者を制限せざるを得ないほど
- 自由と権利のために戦うパランティアで働きたいという応募者が殺到している
- 需要に合わせて社内体制を再構築中。欧州の社員を米国に異動、採用も強化
- インベスターは個人・機関を問わずパランティアの支援者。リバティのために戦い、同盟国に最高のプロダクトを提供し、敵対国に打撃を与え、米国の商業に力を与える
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