ノルウェージャンクルーズ(ティッカー:$NCLH)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.04 | $0.12 | × |
売上高 | $2.2B (YoY +20%) | $2.24B | × |
ガイダンス 通年EPS | $1.32 | $1.30 | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期業績ハイライト
- 記録的な予約により、過去最高のウェーブシーズンを達成
- 12ヶ月先行予約が過去最高水準を維持
- 前年同期比で調整後EBITDAがほぼ倍増
- ネットレバレッジを1ターン改善し、6.3倍に
2024年通年ガイダンスの引き上げ
- ネットイールド成長率見通しを5.4%から約6.5%に引き上げ
- 調整後EBITDAガイダンスを50百万ドル引き上げ、25億ドルに
- 調整後EPSガイダンスを$1.32に引き上げ
歴史的な新造船発注
- 3ブランド合計で8隻の新造船を発注
- 2023年から2028年にかけて年平均成長率6%、2036年までは4%の供給量成長を予定
- グレートスターラップケイ島に2隻対応可能な桟橋を建設
サステナビリティの進展
- 6隻のPrimaクラス船を完全メタノール対応へ移行するためEUイノベーション基金に申請
- 船隊の50%に陸上電力技術を導入し、2024年末の目標を前倒しで達成
- CDP Climateから気候変動対策でB評価を獲得
- Forbes誌の「2024年ダイバーシティにおけるベスト雇用主」に選出
質疑応答ハイライト
第2四半期の需要と価格設定について
- 全ブランド、全市場で力強く回復力のある需要が見られる
- ヨーロッパとアラスカが夏場のデプロイメントの大部分を占め、好調
- 中東と紅海でのキャンセルと航路変更にもかかわらず、全体的に力強い需要
- 価格改定による収益性の向上は全領域で見られ、際立って強い、あるいは控えめな領域はない
プライベートアイランドへの投資戦略
- グレートスターラップケイ島とハーベストケイ島は、最も評価の高い寄港地
- グレートスターラップケイ島では、桟橋がないことによる寄港のキャンセルが多かった
- 桟橋建設により、ほぼ100%の寄港が可能になり投資価値が向上
- バハマやベリーズは、地政学的に安定していて自国に近いメリットがある
- 今後もゲストエクスペリエンスの向上に向けて、価値あるものに投資していく
コスト削減の取り組みについて
- 単に削減するのではなく、組織全体でより効率化する方法を模索
- 燃料の調達プロセス見直しで2桁の削減を達成
- マーケティングや顧客があまり重視しない船内のコスト削減に注力
- 顧客が重視するエクスペリエンスは向上させつつ、不要なコストは削減
- 目立った施策はないが、細かい取り組みを組織全体で継続的に実施
2025年の見通しについて
- 12ヶ月先行予約にはすでに2025年第1四半期が含まれており、過去最高水準
- 2025年の残りの四半期についてはまだガイダンスを出す段階ではない
- ヨーロッパへのデプロイメントでは、アメリカ人の予約が伸びており、予約期間の長期化と単価の上昇が見込まれる
グレートスターラップケイ島の今後の投資計画
- 桟橋の建設スケジュールが決まる前は、島への大規模な追加投資は賢明ではなかった
- 桟橋建設が決定したことで、より長期的な視点での投資が可能に
- ただし具体的な投資計画は、5月20日のInvestor Dayで詳しく説明する予定
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