マーベル(ティッカー:$MRVL)の2025年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.60 | $0.59 | 〇 |
売上高 | $1.82B (YoY +27.3%) | $1.80B | 〇 |
ガイダンス 2026Q1EPS | $0.61 ($0.56~$0.66) | $0.60 | 〇 |
ガイダンス 2026Q1売上高 | $1.875B ($1.78B~$1.97B) | $1.87B | 〇 |
業績ハイライト
2025年度第4四半期業績概要
指標 | 数値 | 前年同期比 | 前四半期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 18.17億ドル | +27% | +20% |
データセンター売上 | 13.7億ドル | +78% | +24% |
非GAAP EPS | 0.60ドル | +40% | +40% |
営業キャッシュフロー | 5.14億ドル | 記録的な増加 | 増加 |
在庫 | 10.3億ドル | 増加 | +1.7億ドル |
- データセンター市場が主な成長要因であり、特にAI向けカスタムシリコンの需要が好調。
- 企業向けネットワーキングおよび通信インフラ市場も回復傾向で、両市場合計で前四半期比+18%の成長。
- 自動車および産業市場は前年同期比+3%と安定的な成長を記録。
通期(2025年度)業績概要
指標 | 数値 | 前年比 |
売上高 | 57.67億ドル | 増加 |
データセンター売上 | AI関連売上が1.5Bを大幅超過 | +88% |
営業キャッシュフロー | 16.8億ドル | 記録的な増加 |
株主還元(配当+自社株買い) | 9.33億ドル | 増加 |
- 2025年度はAI関連売上が計画(1.5B)を大幅超過し、2026年度には2.5Bを大きく上回る見通し。
- カスタムシリコンプログラムの成功により、売上成長が加速。
- 財務健全性が向上し、フリーキャッシュフローの増加により株主還元を強化。
2026年度第1四半期見通し
指標 | 予測値 | 前年同期比 |
売上高 | 18.75億ドル | +60% |
非GAAP粗利益率 | 60.0% | 安定 |
非GAAP EPS | 0.56~0.66ドル | 増加 |
- データセンター売上は引き続き2桁成長を見込む。
- 企業向けネットワーキングおよび通信インフラの回復が継続。
- コンシューマ市場は35%減少を予測するも、全体的な成長を牽引するのはAI関連売上。
質疑応答ハイライト
AIおよびカスタムシリコンの成長見通し
Q: AI市場の競争が激化する中で、Marvellの成長戦略は?
- 既存のXPUプログラムが順調に量産フェーズへ移行し、次世代XPUの開発が進行中。
- Meta向けカスタムNICに加え、新たなカスタムXPUを米国の別のハイパースケーラーと共同開発中。
- カスタムシリコンの市場規模は拡大しており、2027年度以降も継続的な成長を見込む。
競争環境について
Q: 競合が新たな契約を獲得する中、Marvellの競争優位性は?
- 業界最先端の2nmシリコンIPを発表し、次世代AI・クラウド向け製品の開発を加速。
- 5nmおよび3nm技術で電力効率と性能を向上させ、AI市場でのポジションを強化。
- 光接続技術の進化に伴い、Marvellの高帯域DSP製品がさらに市場を拡大。
AI用光接続技術の進化
Q: 光接続技術(CPO、LPO)の市場展開は?
- 従来の電気接続から光接続への移行が加速。
- 光パッケージング(CPO)の採用が進み、MarvellのDSP事業が成長。
- 800G PAMおよび1.6T PAM DSPの強い需要が続き、2026年度以降の大規模導入を見込む。
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