テスラ(ティッカー:$TSLA)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.45 | $0.49 | × |
売上高 | $21.3B (YoY -8.7%) | $22.22B | × |
業績ハイライト
エネルギー事業の収益性が過去最高を記録
- エネルギー事業の収益性がQ1で過去最高を記録し、今後も拡大見通し
- 特にメガパックの設置が史上最高を記録
在庫の増加とキャッシュフローのマイナス
- 生産と納車のミスマッチによる在庫増加が主因
- 様々な取り組みへの設備投資増加も要因
- Q2では在庫増加が反転し、キャッシュフローがプラスに転じる見通し
10%超の人員削減による10億ドル超のコスト削減効果
- 次の成長フェーズに向けて10%超の人員削減を断行
- 年間ベースで10億ドルを大きく上回るコスト削減効果を見込む
- 設備投資効率の向上と設置済み設備のより効率的な活用にも注力
コスト削減とAI投資の両立
- 様々な取り組みによるコスト削減は収益性向上に寄与
- 最終的にはAIへの投資規模拡大を可能にする
質疑応答ハイライト
自動運転の規制承認への道筋
- 他の自動運転企業が規制当局への道を切り開いており、承認取得が迅速化
- 自動運転車の事故率が人間の運転の半分以下であることを示す統計的に有意なデータがあれば、規制当局は無視できなくなる
- エレベーターのようにボタンを押すだけで目的地に連れて行ってくれるのが未来の車の姿
他社へのFSDライセンス供与の可能性
- 1社の大手自動車メーカーとFSDライセンスについて協議中
- FSDの優位性が明らかになれば、他社もライセンスを求めざるを得なくなる
- ライセンス契約から実際の車への搭載までには約3年かかる見通し
新型低価格車の開発加速
- 2025年後半の生産開始から前倒しし、2025年初頭~2024年末の生産開始を目指す
- 既存工場のキャパシティを活用し、大規模な新工場や新生産ラインは不要
- 最終的には年産300万台の生産能力を目指す
テスラのAIコンピューティング能力
- H100コンピュータを3.5万台稼働させ、年内に8.5万台へ拡大予定
- 将来的に車載コンピュータを利用した分散型推論の可能性
- 将来1億台レベルのテスラ車が普及した場合、100ギガワット規模の推論能力を持つ可能性
テスラをAI・ロボット企業と捉える重要性
- 自動運転の実現こそがテスラの最大の価値になる
- オプティマスの実用化でヒューマノイドロボットが日常のタスクをこなす未来が訪れる
- 自動車会社としてのみテスラを評価することは間違い
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