クレド・テクノロジー(ティッカー:$CRDO)の2025年第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.25 | $0.18 | 〇 |
売上高 | $135.0M (YoY +154%) | $120.36M | 〇 |
ガイダンス 2025Q3売上高 | $160M ($155M~$165M) | $136.3M | 〇 |
業績ハイライト
売上と成長率
指標 | Q3 FY25 | 前四半期比 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | $135M | +87% | +154% |
製品売上 | $132M | +91% | +155% |
IPビジネス売上 | $3M | – | – |
最大顧客の売上比率 | 86% | – | – |
Credoは過去最高の売上を記録し、最大のハイパースケール顧客のAIプラットフォーム展開が主要な成長要因となりました。さらに、3つのハイパースケール顧客が本格量産フェーズに突入し、2社が認証段階にあるため、今後の成長も期待されます。
利益率と収益性
指標 | Q3 FY25 | 前四半期比 | 前年同期比 |
非GAAP総利益率 | 63.8% | +17bps | – |
製品総利益率(非GAAP) | 63% | +85bps | +152bps |
製品総利益率(エンジニアリングサービス除外) | 62.4% | +229bps | +934bps |
非GAAP営業利益 | $42.4M | +411% | – |
非GAAP営業利益率 | 31.4% | +19.9pp | – |
非GAAP純利益 | $45.4M | +269% | – |
非GAAP純利益率 | 33.6% | 目標モデル(28%-33%)を超過 | – |
利益率の向上は規模の拡大とコスト効率の向上によるもので、今後の成長とともにさらなる利益率の改善が期待されます。
財務健全性
指標 | Q3 FY25 |
営業キャッシュフロー | $4.2M |
フリーキャッシュフロー | -$0.4M |
現金および同等物 | $379.2M |
期末在庫 | $53.2M |
大規模な生産拡大のため運転資本の増加が影響しキャッシュフローは減少しましたが、キャッシュポジションは堅調で、将来の成長投資に十分な資金を確保しています。
ガイダンス(Q4 FY25)
指標 | 予想値 |
売上 | $155M – $165M(中間値 +19%QoQ) |
非GAAP総利益率 | 63% – 65% |
非GAAP営業費用 | $50M – $52M |
希薄化後株式数 | 約188M株 |
FY26成長率見通し | 売上50%以上成長、営業費用は売上成長率の半分 |
今後も高成長が見込まれ、収益性の向上と営業レバレッジの拡大が期待されます。
質疑応答ハイライト
主要顧客の売上集中リスクと今後の成長見通し
質問: 最大顧客の売上比率が86%と非常に高いが、他の顧客の成長はどう見ているか?
回答: Q3の売上構成は一時的なものであり、今後は3-4社が10%以上の売上比率を占める見通し。特に2社のハイパースケール顧客がFY26に本格量産フェーズへ移行する予定。
AI市場の推移(トレーニング vs 推論)
質問: AI市場が推論中心にシフトすることで、CredoのAEC(Active Electrical Cable)ビジネスに与える影響は?
回答: 推論の拡大はAECの成長に追い風。トレーニングよりも推論のデプロイメントは多数のクラスタを必要とするため、より多くのAECが求められる可能性が高い。
PCIe市場への進出と将来展望
質問: PCIeリタイマーやスイッチ市場への進出計画は?
回答: まずはPCIeリタイマーとAEC市場を優先し、特にGen6 PCIe(64Gbps PAM-4)にフォーカス。スイッチ市場も将来的な参入を検討しているが、まずは現在の成長機会に集中。
競争環境
質問: AEC市場の競争環境は?Credoの優位性は?
回答: 市場におけるAECのデファクトスタンダードとしての地位が確立。競争はあるが、Credoはシステムレベルでの最適化と製品の高信頼性を強みにしており、引き続き先行者利益を享受できる見込み。
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