レモネード(ティッカー:$LMND)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | -$0.67 | -$0.80 | 〇 |
売上高 | $119.1M (YoY +25.1%) | $113.43M | 〇 |
業績ハイライト
2024年第1四半期業績のハイライト
- 前年同期比で、トップラインが22%、調整後EBITDAが33%、粗利益が110%増加
- 四半期損害率は79%で、前年同期から8ポイント改善
- 直近12ヶ月の損害率は前年同期比6ポイント改善
- 保険料当たりの営業費用は前年同期比でわずか2%の増加
- 従業員数は前年同期比11%減少
キャッシュフロー予測の前倒し
- 2024年末までにネットキャッシュフローがプラスになる見通し
- テクノロジー、特にAIの活用が業績改善を後押し
- 損害調整費用(LAE)比率が7.6%まで改善
- 生成型AIプラットフォームが受信メールの22%を処理
自動車保険の取り組み
- 2023年に自動車保険の損害率が18ポイント改善
- インフレ圧力はあるものの、来年早々に自動車保険の拡大を計画
- テレマティクスを活用し、ほぼ100%の顧客から走行データを取得
質疑応答ハイライト
AIの優位性について
- Lemonadeは創業時からAIを活用しており、リスク評価、リスク選択、リスク価格設定などの分野で優位性を持つ
- 純粋なデジタル保険会社として膨大なデータを収集・分析し、機械学習モデルを構築
- LLM(大規模言語モデル)の登場により、顧客サポートの自動化が大きく進展
- AIの活用により、トップラインが22%増加する一方で、従業員数は11%減少するなど効率化を実現
顧客維持率(ADR)について
- 顧客満足度が高く、ネットプロモータースコア(NPS)は70〜80台と業界平均を大きく上回る
- 若年層の顧客を獲得し、ライフステージの変化に合わせて追加の保険商品を提供することでADRを向上
- デジタル化により低価格帯の商品を提供でき、若年層の獲得に有利
自動車保険事業について
- 自動車保険の保有契約に占める割合は現時点で約15%
- ペーパーマイル方式が自動車保険の3/4以上を占める
- テレマティクスを活用し、ほぼ100%の顧客から走行データを取得している点が競合他社との差別化要因
営業費用とLTVについて
- 顧客獲得の効率性を示すLTV/CACは3倍以上の水準を維持
- 投資額を増やすことで、顧客獲得効率が低下する可能性はあるが、現時点では懸念材料となっていない
- 複数の商品と地域を扱うことで、収益性の高い事業へ投資配分するなど柔軟に対応できる
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