ビルドットコム(ティッカー:$BILL)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.57 | $0.47 | 〇 |
売上高 | $343.7M (YoY +16.1%) | $328M | 〇 |
ガイダンス 2025Q1EPS | $0.505 ($0.48~$0.51) | $0.51 | × |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $348.5M ($346M~$351M) | $337M | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $1.485 ($1.36~$1.61) | $2.21 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $1.43B ($1.41B~$1.45B) | $1.44B | × |
業績ハイライト
財務実績
- 2024年度の総収益は13億ドルで、前年比22%増
- コア収益は初めて10億ドルを突破
- 非GAAP営業利益は約2億ドルで、前年比68%増
- フロート収益を除いた非GAAP営業利益は3100万ドルで、前年比750%増
顧客基盤と取引量
- 約50万社の企業にサービスを提供
- 支払取引量は約3,000億ドル
- 支払取引件数は1億件以上
- ネットワークメンバーは710万に増加(前年比21%増)
製品開発
- 統合プラットフォームを立ち上げ、BILLのAPとSpend & Expense(旧Divvy)ソリューションを統合
- データ分析レイヤーを追加し、キャッシュフローの包括的な視点を提供
- AIを活用してプラットフォーム全体のユーザー体験を簡素化・個別化
2025年度の見通し
- 総収益は14.15億ドル〜14.50億ドル(前年比10%〜12%増)を予想
- コア収益は12.70億ドル〜13.05億ドル(前年比13%〜16%増)を予想
- 非GAAP営業利益は1.60億ドル〜1.95億ドルを予想
質疑応答ハイライト
FIチャネルの契約更新について
- 年度末のRPOは約8,700万ドル
- 大手FIパートナーのRPOは一貫しているが、1年の契約を3年延長し、4年間で認識することになった
- 埋め込み戦略と金融機関パートナーを結びつけ、新しいAPIを利用可能にした
- 数字に大きな変更はない
アドバロレム支払収益の長期目標について
- 短期的には既存製品の体験改善、支払速度向上、調整改善などに投資し、取引量と収益化の拡大を目指す
- カード支払いがBILLの支払製品ポートフォリオでより大きな割合を占めると予想
- 長期的には20%を下限と考えており、さらなる上昇の可能性がある
- 買い手と売り手の両方に価値を提供する支払製品ミックスに自信を持っている
4500万ドルの投資について
- 投資は年間を通じて行われ、前半にやや集中する見込み
- 2026年度の成長率上昇はスタート地点であり、複数年にわたる成長拡大を目指している
- 組み込みプラットフォームの技術と販売力への投資は複数年の時間軸で成長を促進すると考えている
- 2026年度以降は収益性の拡大も期待している
サプライヤー受け入れの環境について
- サプライヤーは小切手を望んでおらず、電子決済を好む
- しかし、調整やBILLからの取引の自動化に関してより多くのサポートを必要としている
- サプライヤーがより良い体験をできるようR&Dと販売リソースを投入している
- 例えば、ACH取引の調整改善や、顧客(BILLの顧客)との取引情報の共有など、新しい価値を創造する機会がある
マクロ環境とTPVへの影響について
- 2025年度の見通しにはB2B支出の急速な回復や悪化は想定していない
- 過去数四半期にわたり、中小企業の行動は一貫している
- 顧客あたりのTPVは概ね安定しており、1%程度の増減の範囲内
- 全体のTPV成長率は過去2四半期で期待を若干上回っている
- 2025年度も同様の環境が続くと予想している
- 取引件数は健全で、第4四半期にわずかな上昇が見られたが、1取引あたりの金額はやや低下
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