ファストリー(ティッカー:$FSLY)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | -$0.07 | -$0.07 | 〇 |
売上高 | $132.37M (YoY +7.8%) | $131.52M | 〇 |
ガイダンス 2024Q4EPS | -$0.055 (-$0.08~-$0.03) | -$0.04 | × |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $132M ($130M~$134M) | $138.09M | × |
ガイダンス 通年EPS | -$0.135 (-$0.16~-$0.11) | -$0.12 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $535M ($530M~$540M) | $557.1M | × |
業績ハイライト
財務ハイライト
- 第3四半期の売上高は1億3,720万ドルで、ガイダンスの上限を上回る
- 純利益は240万ドル(前年同期は純損失800万ドル)を記録し、初の黒字化を達成
- 調整後EBITDAは1,330万ドルと過去最高を記録
- フリーキャッシュフローは前四半期の-1,850万ドルから-710万ドルに改善
ビジネスハイライト
- トップ10顧客の売上構成比は33%まで低下(前年同期40%)
- トップ10以外の顧客からの売上は前年同期比20%増加
- エンタープライズ顧客数は576社で前年同期比5%増加
- 総顧客数は3,638社で四半期比343社増加(10%増)
- セキュリティ関連の新製品としてDDoS保護機能を一般提供開始
質疑応答ハイライト
競合他社の破産による機会について
- 既存の重複顧客からのトラフィック移行が一部発生
- 2025年により大きな機会が期待される
- プラットフォーム戦略(ネットワーク、セキュリティ、コンピュート、可観測性)が重要
セキュリティ事業の展開状況
- クロスセル率はまだ低く、大きな成長機会がある
- 新規顧客獲得におけるセキュリティ販売の勢いが良好
- 2025年はセキュリティを最重要施策として注力予定
- R&D投資と営業活動の両面で強化を図る
メディア顧客の動向
- Q3は大手顧客からの予想以上の収益を計上
- より緊密な顧客エンゲージメントモデルにより2つの利点を確認
- 市場より優れたパフォーマンスと信頼性を提供
- より正確な収益予測が可能に
- Q4は例年のような季節性による上昇を見込まない方針
エンタープライズ顧客数の減少要因
- 四半期あたり$25,000の閾値を下回る顧客が増加
- 顧客解約率の上昇は見られない
- 中規模顧客の成長促進に注力予定
国際展開とマージンへの影響
- 国際トラフィックの増加に伴う帯域幅とコロケーション展開コストの上昇
- 現時点では国際市場の取引量が少ないため粗利益率が低い
- 将来的に取引量が増加すれば主要市場並みの粗利益率に改善する可能性
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