ウォルトディズニー(ティッカー:$DIS)の2025年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $1.45 | $1.21 | 〇 |
| 売上高 | $23.6B (YoY +6.8%) | $23.13B | 〇 |
| ガイダンス 通年EPS | $5.75 | $5.44 | 〇 |
業績ハイライト
連結業績(2025年度第2四半期)
| 指標 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 調整後EPS | $1.21 | +20% |
| 通期ガイダンス | $5.75 | 従来ガイダンス($5.30)から上方修正 |
セグメント別業績
Experiences(パーク&リゾート事業)
- 国内パークが引き続き好調。
- クルーズ事業が高い評価を得ており、今後数年間での成長ドライバーに。
- 2025年度下期のWalt Disney World予約状況:
- 第3四半期:前年比 +4%(予約進捗率:約80%)
- 第4四半期:前年比 +7%(予約進捗率:約50〜60%)
- 中国市場では来園者数は堅調だが、1人当たり消費(per-cap spending)が低下。
- フロリダとカリフォルニアへの投資額:今後数年間で$30B(300億ドル)以上を予定。
- アブダビ新テーマパークを発表:
- パートナー:Miral Group(資本と建設、運営を担当)
- ディズニーの役割:IP提供、デザイン、運営監修
- 形式:ライセンス契約(出資なし)、ロイヤルティ収入を得るモデル
- 立地の優位性:
- 4時間圏内に5億人の収入水準を満たす人口
- 年間旅行者数:アブダビ3900万人(予測)/UAE合計1.2億人以上
Entertainment(映画・テレビ・ニュース・スポーツ)
- 映画:
- 『Thunderbolts*』(Marvel Studios)が公開週で世界No.1の成績を記録。
- 今後のラインナップ:
- 『リロ&スティッチ』(実写)
- 『Elio』(Pixar)
- 『Fantastic Four: First Steps』(Marvel)
- 『Freakier Friday』
- 『Zootopia 2』
- 『Avatar: Fire and Ash』
- マーベルに関して:
- 過去の過剰な作品数を反省し、劇場映画に注力する方針に転換。
- 品質重視の制作体制に変更。
- ESPN:
- 18〜49歳層でのプライムタイム視聴者数:前年比 +32%(Q2史上最高)
- 主な番組:NFL、カレッジフットボール、NCAA女子バスケットボールなど
- ESPNのDTC(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)新サービス:数カ月以内に価格とローンチ時期を発表予定
Streaming(Disney+/Hulu/ESPN)
- 戦略的統合:
- Disney+とHuluのコンテンツ統合が進み、エンゲージメント向上・チャーン(解約)率低下。
- ESPN DTCのローンチ後、バンドル戦略で3サービスを統合体験へ。
- 今後の成長ドライバー:
- コンテンツ統合・バンドル展開
- テクノロジー強化(パーソナライズ・広告技術・パスワード共有対策)
- 海外でのローカルコンテンツ強化投資
- 長期成長ガイダンス(2026〜2027年の2桁EPS成長)は維持。
広告事業
- 全体市場は堅調:
- ESPN広告収入:+20%以上(Q2)
- 強いセクター:飲食、医療など
- DTC広告:供給の制限があり成長が鈍化も、需要自体は強い。
- 通年の広告成長率見通し:3%から上方修正予定
質疑応答ハイライト
ストリーミング統合戦略と長期見通し
Q(Morgan Stanley):Disney+にHuluやスポーツを統合した効果と、長期ガイダンスの継続性は?
A(Bob Iger):
- Hulu統合とスポーツ追加でエンゲージメント増加・チャーン減少。
- DTC戦略の3本柱:
- コンテンツ統合(Disney+/Hulu/ESPN)
- テクノロジー改善(パーソナライズ・広告技術・パス共有対策)
- 海外市場向けのローカルコンテンツ強化
- 2026〜27年の2桁EPS成長ガイダンスは維持(CFO Hugh Johnston)
アブダビパークとパーク事業の利益率
Q(Wells Fargo):なぜアブダビを選んだか?パークの利益率改善要因は?
A(Iger):
- アブダビは地理的に中東・アジア・欧州の交差点。
- インフラと文化投資が先進的で、500M人が4時間圏内に居住。
- Miralとの文化的親和性・品質重視の価値観も一致。
A(Johnston):
- 利益率改善はクルーズとパーク双方の貢献。
映画スタジオ戦略とマーベルの展望
Q(MoffettNathanson):映画戦略とマーベルの位置づけは?
A(Iger):
- 『Thunderbolts*』の成功で品質志向の劇場回帰が有効と確認。
- 今後1.5年のラインナップは「2019年以来最強」レベル。
広告市場の動向とアブダビ契約形式
Q(BofA):広告市場の現状は?アブダビ契約はロイヤルティ型か?
A(Iger):
- Miralが全額出資、Disneyはロイヤルティ収入を得るライセンスモデル。
A(Johnston):
- スポーツ広告が引き続き強く、通年で3%以上の成長を見込む。
ESPN DTCのローンチと機能差別化
Q(JPMorgan):ESPNのDTCサービスの機能差別化とサブスクリプション戦略は?
A(Iger):
- 既存のケーブル契約者もDTCアクセス可能に。
- ESPN DTCではベッティングやファンタジー機能を追加し差別化。
- Disney+/Hulu/ESPNの3サービスを完全に統合したUXを提供。
パークの将来成長とROIC
Q(Barclays、Wolfe Research):将来の新規展開、投資リターンは?
A(Iger):
- 新規展開の可能性は否定しないが、当面は既存拡張とアブダビに注力。
- ROIC(投下資本利益率)は過去最高レベル。
- 米国では**Villains LandやCars Land(フロリダ)/Coco、Pandora(カリフォルニア)**など拡張計画あり。

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