決算:DAL 2024Q3

決算

デルタ航空(ティッカー:$DAL)の2024年度第3四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for DAL

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$1.50$1.52×
売上高$15.7B
(YoY +1.2%)
$14.67B
ガイダンス
2024Q4EPS
$1.725
($1.60~$1.85)
$1.71
ガイダンス
2024Q4売上高
$14.07B
($13.93B~$14.21B)
$14.22B×

業績ハイライト

第3四半期の財務実績

  • 税引前利益:13億ドル
  • 営業利益率:業界をリード、年初来で2桁台維持
  • フリーキャッシュフロー:年初来で約30億ドル生成
  • 利益シェア:年初来で業界全体の約50%を占める見込み
  • 投下資本利益率(ROIC):業界平均の2倍以上、S&P 500の半数以上の企業を上回る
  • CrowdStrikeによる停止の影響:1株当たり0.45ドル

顧客サービスと運航実績

  • 定時到着率:年初来で業界トップ
  • 運航完遂率:ネットワークキャリア中で最高、CrowdStrike影響含む
  • 新サービス:JFKのDelta Oneラウンジが高い顧客満足度を獲得
  • Wi-Fi提供:国内主要路線の90%以上で高速無料Wi-Fi
  • 国際線:長距離国際線でも無料Wi-Fiの導入開始

ロイヤリティプログラムとブランド強化

  • SkyMilesメンバー:40歳未満のアクティブメンバーが300万人増加
  • パートナーシップ:非航空分野でのメンバーエンゲージメントが2倍以上に
  • American Express報酬:前年同期比6%増の18億ドル
  • ブランド選好:プレミアム体験への消費者の優先順位が高い

第4四半期と通年の見通し

  • 第4四半期税引前利益:14億ドル予想
  • 第4四半期EPS:前年同期比30%増の1.60-1.85ドル
  • 第4四半期営業利益率:11-13%
  • 通年EPS:6-7ドルの中央値付近(CrowdStrike影響0.45ドル除く)
  • 非燃料コスト:通年で低単位増加維持
  • 燃料価格予想:第4四半期は1ガロン当たり2.20-2.40ドル(前年同期比20%以上低下)

質疑応答ハイライト

国内需要と供給動向

  • 座席供給:6月のピークから大幅に緩和、現在は需要と同程度にバランス
  • 有機的国内需要:約4%程度と推定
  • 展望:供給と需要のバランス改善によりイールドにポジティブな影響が期待される
  • キャパシティ:第4四半期は前年同期比3-4%増加の見込み

プレミアム製品の業績と展望

  • プレミアム収益:メインキャビンを9ポイント上回る成長率
  • 地域別:すべての地域でプレミアム製品が好調
  • 今後:メインキャビンの業績改善とプレミアム製品の成長が並行して継続すると予想
  • 戦略:11月の投資家向け説明会でプレミアム製品の今後4-5年の戦略を発表予定
  • 新サービス:ニューヨーク、ロサンゼルスでDelta Oneラウンジを開設、ボストン、シアトルでも予定

企業需要の回復状況

  • 第3四半期企業販売:前年同期比7%増
  • 地域別:沿岸ハブで2桁成長、業種全般で好調な推移
  • 2025年見通し:85%の回答者が出張費の増加を予想
  • 座席確保:ビジネス顧客向けの座席は十分に確保されている
  • コアカスタマー:健全な財務状態を維持、旅行は上位の支出カテゴリー

トランスアトランティック路線の見通し

  • 冬季展望:楽観的な見方、キャパシティ調整と需要の堅調さにより好調な結果を期待
  • オフシーズン:需要も好調に推移
  • トレンド:ピークシーズンが7-8月から9-10月にシフトする傾向
  • 要因:学校の早期開始、ヨーロッパの8月の暑さ、休暇選択の柔軟性

コアハブ空港の再構築

  • アトランタ:COVID-19前の水準に回復、2025年夏季スケジュールで大幅な増便予定
  • 戦略:コアハブ(アトランタ、デトロイト、ミネアポリス)の強化に注力
  • 手法:リージョナルジェット機の稼働率向上によりフィーダー路線網を再構築
  • 進捗:2019年比で35-40%から現在65-70%まで回復、2025年夏には100%回復見込み

技術投資と生産性向上

  • AI活用:収益面や効率性・コスト面での機会が期待される
  • 現状:技術基盤の整備に注力、AIの本格的な活用はまだ初期段階
  • 検討中:予測モデリングや効率化に向けたAIアプリケーションを検討中
  • 重要点:信頼性の高いデータ基盤の構築が重要
  • その他:ドローンを用いた機器点検など、革新的なソリューションの導入も検討中

投資適格格付けの影響と財務戦略

  • 新規取得:FitchからBBB-の投資適格格付けを取得
  • 現状:Moody’sとFitchから投資適格格付けを獲得、S&Pは1ノッチ下でポジティブ見通し
  • 負債削減:年初来で24億ドルの負債を返済、うち9億ドルは早期返済
  • 2025年以降の戦略:11月の投資家向け説明会で詳細を発表予定
  • 注力点:キャッシュ創出、事業への再投資、債務削減に継続的に注力
  • 税金:2025年から一部キャッシュ納税開始、3年かけて段階的に増加予定

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