マスターカード(ティッカー:$MA)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.82 | $3.62 | 〇 |
売上高 | $7.50B (YoY +14%) | $7.16B | 〇 |
業績ハイライト
2024年第4四半期の財務実績
- 純収益は前年同期比16%増
- 調整後純利益は前年同期比19%増
- 1株当たり利益(EPS)は$3.82(株式買戻しによる$0.08の貢献を含む)
- 第4四半期に34億ドルの自社株買いを実施、2025年1月27日までにさらに6.44億ドルを実施
取引関連の主要指標(現地通貨ベース)
- 世界全体の取引総額(GDV)は12%増
- クロスボーダー取引は20%増
- スイッチ取引は11%増
- カード発行枚数は6%増(グローバルでMastercardとMaestroブランドのカード35億枚)
サービス&ソリューション事業の成長
- 2024年のサービス&ソリューション収益は約110億ドルを達成
- サービス市場の潜在規模は少なくとも1,650億ドル、現在の浸透率は7%未満
- 第4四半期のValue-Added Services & Solutions純収益は17%増
2025年度の見通し
- 純収益成長率:為替中立ベースでlow double digits〜low teensの上限を予想
- 為替のマイナス影響を約2%と予測
- 買収による1〜1.5%のプラス影響を予想
- 営業費用の成長率:為替中立ベースでlow double digitsのレンジの下限を予想
質疑応答ハイライト
クロスボーダー取引について
- 2025年1月の最初の4週間は18%成長(12月の20%から低下)
- 欧州域内取引の減少は以下が主な要因:
- 12月への旅行支出の前倒し
- カレンダー要因による影響
- 基本的な消費動向は引き続き良好
Capital One/Discover買収の影響
- デビットボリュームのDiscover networkへの移行を想定
- 移行のタイミングとペースについての最善の予測を2025年度の見通しに織り込み済み
欧州市場での展開
- 英国ではデビットカードの約1/3がMastercardブランド
- UniCreditとの戦略的パートナーシップにより13市場での展開
- 欧州での取引量は16%成長を達成
- イタリアなど、現金からの移行による成長機会が依然として存在
安定コインと暗号資産への対応
- Crypto.comやMetamaskなど新たなパートナーシップを締結
- Multi Token Network (MTN)を開発し、JPMorganのCanexusと統合
- クロスボーダー決済での実取引を開始(香港で初の取引実施)
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