コヒーレント(ティッカー:$COHR)の2025年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $1.00 | $0.92 | 〇 |
| 売上高 | $1.53B (YoY +16.8%) | $1.51B | 〇 |
| ガイダンス 2026Q1EPS | $1.03 ($0.93~$1.13) | $1.03 | 〇 |
| ガイダンス 2026Q1売上高 | $1.53B (1.46B~$1.60B) | $1.55B | × |
📊 業績ハイライト
📈 通期業績(FY2025)
| 項目 | FY2025実績 | 前年比 | コメント |
|---|---|---|---|
| 売上高 | $5.81B | +23% | 会社史上最高。データセンターおよび通信分野が牽引 |
| 非GAAP粗利益率 | 37.9% | +358bps | 原価削減と価格最適化による改善 |
| 非GAAP営業利益率 | 17.8% | +472bps | 研究開発投資の増加を吸収 |
| 非GAAP EPS(1株当たり利益) | $3.53 | +191%(前年:$1.21) | 約3倍に増加 |
| 営業キャッシュフロー | 非開示 | – | 借入金返済に活用($437M) |
| 純負債レバレッジ比率 | 2.0x | 低下(前年:2.5x) | 財務体質の改善 |
🧾 第4四半期(Q4 FY2025)
| 項目 | Q4 FY2025実績 | QoQ増減 | YoY増減 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | $1.53B | +2% | +16% | 過去最高の四半期売上 |
| 非GAAP粗利益率 | 38.1% | -43bps | +220bps | 為替が逆風、コスト最適化が相殺 |
| 非GAAP営業費用 | $307M | +$10M | +$38M | R&D投資増加(データセンター向け) |
| 非GAAP営業利益率 | 18.0% | -0.6pts | +2.6pts | 為替の影響を受けつつも高水準維持 |
| 非GAAP EPS(1株当たり利益) | $1.00 | +47%(YoY) | 2倍 | EPSは前年の約2倍へ成長 |
| 借入金返済額 | $51M | – | 合計$437M | 全年度にわたって積極的に返済 |
📦 セグメント別トピックス
💾 データセンター & 通信分野
| 項目 | FY25成長率 | Q4成長率 | コメント |
|---|---|---|---|
| データセンター売上高 | +61% | +38%(YoY) / +3%(QoQ) | AI需要、1.6T製品初出荷で牽引 |
| 通信売上高 | +23% | +42%(YoY) / 2桁QoQ成長 | ZR/ZR+製品の拡販効果 |
| 1.6Tトランシーバー | 初出荷開始 | ランプアップ中 | 本格的収益貢献は2026年に期待 |
| 光回路スイッチ(OCS) | 初出荷 | 製品は非機械式のデジタル液晶技術を採用、$2BのTAMを狙う |
→ ポジティブ:複数製品(800G、1.6T、OCS)の同時立ち上げにより中長期成長が見込まれる。
🛠 産業向け事業(Industrial)
| 項目 | FY25 | Q4 | コメント |
|---|---|---|---|
| 売上全体(産業関連) | -2%(YoY) | -2%(QoQ) / -8%(YoY) | 半導体材料(SiC)の需要低迷が影響 |
| レーザー装置&サービス | 成長 | 成長 | OLEDファブ投資需要とサービス収益が牽引 |
| シリコンカーバイド(SiC) | 需要減退 | 安定化の兆し | FY26では逆風とならない見通し |
→ ミックス:装置・サービスは堅調だが、SiC需要の一時的な調整が影響。
🔍 その他注目点
- Sherman, Texas工場:
- 世界初の6インチインジウムリン(InP)製造ラインが稼働開始。
- CWレーザー生産能力の急拡大により、自社製EML使用比率増(すでに半分以上のEMLが内製)。
- Appleとの新たな複数年契約により、次世代VCSELを同工場で生産(収益貢献は2026年後半開始見込み)。
- ポートフォリオ最適化:
- Aerospace & Defense事業を$400Mで売却予定(Q1 FY26中に完了見込み)。
- 粗利益率の低い事業からの撤退で、EPS改善と投資効率向上。
💬 質疑応答ハイライト
📌 データセンター事業の成長見通し
Q:データセンター分野のFY26見通しは?
A(CEO Jim Anderson):
- FY25のデータセンター成長率は+61%、Q4 YoY成長も+38%と非常に堅調。
- FY26も引き続き堅調な成長を見込む。100G、800G、1.6T、OCSなど多数の製品が同時に成長段階にある。
- 供給能力も積極的に増強中(InP、CWレーザー等の内製化強化)。
→ ポジティブ要素:製品の多層構造的な成長と大型顧客からの需要が堅調。
🧪 Appleとの提携拡大について
Q:Appleとの新契約の収益規模や意味合いは?
A:
- 新VCSEL製品に関する複数年契約。2026年後半より収益貢献開始予定。
- Sherman工場での生産により、国内製造の優位性が評価された。
- Appleとの関係は強固で、同工場の稼働率向上にも貢献。
→ ポジティブ要素:サプライチェーンの信頼性が戦略的顧客との関係強化に繋がった。
⚙ OCS(光回路スイッチ)の競争力
Q:OCSの差別化要因は?
A:
- 他社製品(MEMS=機械式)と異なり、**デジタル液晶方式(非機械式)**を採用。
- 信頼性が高く、コスト優位性もある。
- 顧客からの引き合いが強く、早期の量産体制を構築中。
💡 粗利益率とFX影響
Q:Q4の粗利率減少の要因とFY26の見通しは?
A(CFO Sherri Luther):
- Q4は為替の逆風(USD安)により、粗利益率が前四半期比でわずかに低下。
- 価格最適化と製造効率向上で相殺、為替の影響がなければガイダンス上限を超えていた。
- Appleとの新契約も、FY26以降の粗利改善要因に。
- 42%以上の長期ターゲット粗利益率には自信あり。
📉 通信分野の成長鈍化懸念への回答
Q:Sequential成長がやや鈍化しているのでは?
A(Jim Anderson):
- 四半期ごとの変動はあるが、FY25通期で60%以上成長し、シェアも拡大。
- FY26も成長の継続を見込んでおり、複数の高速トランシーバ製品の立ち上げ中。
- 1.6TやOCSが徐々に売上寄与を開始。

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