決算:XOM 2024Q3

決算

エクソンモービル(ティッカー:$XOM)の2024年度第3四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for XOM

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$1.92$1.90
売上高$90.02B
(YoY -0.8%)
$88.36B

業績ハイライト

第3四半期の業績概要

  • 第3四半期の利益は86億ドルを計上し、過去10年間で最高水準の第3四半期実績
  • 2024年1-9月期の株主総利回りは20%を達成し、国際石油メジャー中でトップ
  • 配当を四半期あたり0.99ドル(4%増)に引き上げ、42年連続の増配を達成
  • 生産量は前年同期比24%増の460万バレル/日を達成

事業部門の状況

  • エネルギープロダクト事業の2024年1-9月期の収益は2019年同期の約2倍を達成
  • 製油所ポートフォリオの最適化を継続し、2024年末までに15ヶ所まで集約予定
  • パイオニア社の統合により77万バレル/日の生産量を追加
  • 中国の化学プラント(China One)の立ち上げが順調に進行中

低炭素事業の進展

  • Baytownの低炭素水素製造施設の開発が進行中
  • ADNOCが35%の出資参加を決定
  • 三菱商事とアンモニアのオフテイク契約を締結
  • CO2貯留に関する新規契約を獲得し、年間670万トンの貯留能力を確保

質疑応答ハイライト

製油所事業の収益性向上について

  • 製油所事業をProduct Solutions部門に統合し、バリューチェーン全体を最適化
  • メンテナンス活動の一元化により、大幅なコスト削減を実現
  • 化学事業との統合による施設運営の効率化を推進
  • トレーディング機能の活用により、製品配置の最適化を実現

LNGプロジェクトの進捗状況

  • Golden Passプロジェクトは約6ヶ月の遅延が発生
  • 2025年後半から2026年初めに第1トレインの生産開始を予定
  • その後、各トレインは約6ヶ月間隔で立ち上げ予定
  • カタールのプロジェクトは順調に進行、市場からの需要も強い

パーミアン堆積盆地の効率化とシナジー効果

  • パイオニア社との統合による相乗効果は当初想定を上回る
  • 水インフラネットワークの共有によるコスト削減
  • 遠隔ロジスティクスセンターの活用
  • 掘削性能で過去最高記録を達成
  • 調達・サプライチェーンの効率化を推進

バランスシート戦略について

  • 純有利子負債比率5%という強固な財務体質を維持
  • 景気サイクルを通じた投資能力確保を重視
  • 戦略的投資と株主還元のバランスを重視
  • 42年連続の増配を実現し、S&P500企業の上位4%に入る実績

Proximaとカーボンマテリアル事業の展望

  • 両事業とも今後5-10年で数十億ドル規模の事業に成長する可能性
  • 段階的な投資アプローチを採用し、各段階で成果を確認
  • 自動車産業向けなど、多様な用途開発を推進
  • 製品認証プロセスを通じて参入障壁を構築

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