シェブロン(ティッカー:$CVX)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.51 | $2.43 | 〇 |
売上高 | $50.67B (YoY -6.3%) | $49.04B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- 第3四半期の純利益は45億ドル(1株当たり2.48ドル)
- 調整後利益は45億ドル(1株当たり2.51ドル)
- 有機的な設備投資は40億ドル
- 純負債比率は12%未満と業界トップクラスの健全な財務体質を維持
- 四半期としては過去最高の47億ドルの自社株買いを実施
生産・事業活動
- 世界全体の生産量は前年同期比7%増加し、第3四半期として過去最高を記録
- Permian堆積盆での生産が好調、特にNew Mexicoでの会社操業資産が貢献
- TCOプロジェクトで4基すべての圧力ブースト設備が稼働開始
- メキシコ湾でAnchorプロジェクトが生産開始
- カナダ、アラスカ、コンゴの資産売却を発表(税引前約80億ドルの売却収入見込み)
今後の見通し
- 2024年の生産成長率は4-7%のガイダンス範囲の上限に到達する見込み
- 2026年末までに20-30億ドルのコスト削減を目標
- メキシコ湾の生産量は2026年までに日量30万バレルまで増加する見込み
- 第4四半期の自社株買いは40-47.5億ドルを予定
質疑応答ハイライト
TCOプロジェクトの進捗状況
- すべての圧力ブースト設備が稼働し、高い信頼性を示している
- 生産は31年の操業史上最高レベルを記録
- 複雑な試運転作業が継続中で、2025年第1四半期に初期稼働開始予定
- 運営管理センターでは先進的なプロセス制御技術とデジタルツールを活用
- ガス圧入施設でのテストも順調に進行中
Permian堆積盆の状況と展望
- 特にNew Mexicoでの会社操業資産が好調
- Delaware盆地での新規井戸の性能が非常に良好
- 基盤事業での信頼性向上、人工採油の最適化が奏功
- 2025年に日量100万バレル達成後は、成長より自由キャッシュフローに注力
- 設備投資は2024年がピークとなる見込み
カナダ資産売却の背景
- AOSPは20%の非操業権益であり、非中核資産として位置付け
- Duvernay開発資産と合わせた魅力的な買収提案を受領
- カナダの生産者の株式評価が回復し、適切な売却価値での取引が可能に
- 長期資産であっても、ポートフォリオ最適化の観点から売却を決定
- 公正な価値での取引を待つ忍耐強いアプローチが奏功
コスト削減計画の詳細
- 2026年末までに20-30億ドルの構造的コスト削減を目標
- 第一の20億ドルは資産売却と確定的なコスト削減施策
- 残りの10億ドルは現在検討中の追加的な施策
- デジタル技術(ドローン、ロボット、デジタルツイン)の活用
- インドのグローバル能力センター設立などの業務効率化を推進
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