決算:AMZN 2025Q1

決算

アマゾン(ティッカー:$AMZN)の2025年度第1四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for AMZN

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$1.59$1.36
売上高$155.7B
(YoY +8.7%)
$155.12B
ガイダンス
2025Q2売上高
$161.5B
($159B~$164B)
$161.06B

業績ハイライト

連結業績概要(前年同期比)

項目数値前年同期比
売上高1,557億ドル+10%(為替影響除く)
営業利益184億ドル+20%
フリーキャッシュフロー(TTM)259億ドル
純利益171億ドル
AWS売上高293億ドル+17%
広告事業売上高139億ドル+19%
  • 為替の影響による売上高のヘッドウィンド:14億ドル
  • 営業利益はガイダンス上限を40億ドル上回る好調な結果
  • 純利益にはAnthropicの転換社債の株式化による税引前33億ドルの評価益が含まれる

セグメント別業績

セグメント売上高営業利益営業利益率
北米929億ドル58億ドル6.3%(調整後7.2%)
国際335億ドル10億ドル3.0%(調整後3.7%)
AWS293億ドル115億ドル約39.2%

※調整後利益率は一時費用(返品対応・関税前倒し調達費用)を除いたベース

業績見通し(Q2 2025)

指標見通し範囲前年同期比
売上高1,590億ドル – 1,640億ドル+7% – +11%(為替影響▲0.1%)
営業利益130億ドル – 175億ドル
  • Q2は年次報酬によるストックベース報酬費用の季節性増加を含む
  • Project Kuiper衛星打ち上げ費用も営業費用に含まれる

経営陣コメント

CEO Andy Jassy:

  • AWS、広告、AI領域での成長に強い自信
  • Alexa Plusをはじめとするエージェント型AIへの取り組みを強化
  • フルフィルメントネットワークの再設計により最速配送記録を更新
  • 日用品カテゴリーが全体の2倍以上の成長(全米で販売ユニットの3分の1)
  • 関税懸念については「顕著な需要の減退は見られず、一部カテゴリーで先回り買いの傾向あり」と言及
  • Amazonは2億以上のユニークSKUと200万超のグローバルセラーによる圧倒的な選択肢が強み

CFO Brian Olsavsky:

  • Q1の一時費用:返品関連の引当金・関税対応の先行仕入れ費用
  • AIおよびAWSインフラへの投資継続(CapEx 243億ドル)
  • Q2もAWSインフラとロジスティクス拠点の自動化等に積極投資予定

質疑応答ハイライト

AWSのAIワークロードとキャパシティ供給(Barclays)

Q: AI需要に対応するインフラ供給状況と収益加速のタイミングは?

A(Jassy):

  • Trainium 2やNVIDIA P5インスタンスを大量に導入中
  • 供給した分は即時に消費されており、キャパシティがあればより多く収益を上げられる状況
  • 母板など部材供給に一部制約あるが、年後半にかけて改善見込み

関税不確実性への対応と投資戦略(Goldman Sachs)

Q: 貿易不確実性下での中期戦略とコスト見通しへの影響は?

A(Jassy):

  • 選択肢の広さ・価格の低さ・迅速な配送という中核戦略に集中
  • 1P・3Pいずれも先回り仕入れ実施し価格上昇を抑制
  • 販売者の多様性により価格転嫁の程度に差異が生まれるため顧客利益を保てる
  • 生産拠点の地域分散は数年前から実行済み(特にAWS/デバイス関連)

A(Olsavsky):

  • Q2の営業利益ガイダンスにはKuper衛星関連費用およびストック報酬費用が含まれる

AWSの成長率と競合比較(BofA)

Q: 他社に対して成長率で見劣りするが、どのように捉えているか?

A(Jassy):

  • 成長率はベースの大きさの関数、AWSは1170億ドルランレートでの17%成長は十分に健全
  • Generative AIによる新ワークロードの急増(例:CursorやVersal等のコーディングエージェント)
  • 需要の急増で短期的に凸凹あるが、中長期では持続的な成長見込む

Alexaのエージェント機能進化(JPMorgan)

Q: Alexa Plusによるユーザー体験の変化は?

A(Jassy):

  • 従来のQA中心から実行型エージェントへ進化(照明・音楽・予約など複数ステップ対応)
  • ウェイクワード(”Alexa”)不要の継続対話が可能に
  • 今後数カ月で更なる機能拡充予定

小売運営上の優先事項(Morgan Stanley)

Q: 関税環境下での年後半(Prime Day〜ホリデー)に向けた重点課題は?

A(Jassy):

  • 過剰在庫による物流停滞を回避しつつ、適切な在庫配分を図ることが最優先

A(Olsavsky):

  • Q2には一部関税支払いも発生するが、Q1で多くの在庫前倒し仕入れ済
  • ガイダンスレンジをやや拡大したのはこの不確実性を反映

AWSのバックログとインフラ移行の進捗(Jefferies)

Q: AWSのバックログ状況とオンプレからの移行動向は?

A(Fildes):

  • バックログ:1,890億ドル(+20% YoY)、加重平均契約残存年数:4.1年

A(Jassy):

  • パンデミック後に一時的な最適化ブームあったが、現在はAIとクラウド移行を並行して推進中
  • インフラ移行はマルチイヤー計画として再加速中

コメント

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