バーテックス(ティッカー:$VRTX)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $4.38 | $4.13 | 〇 |
売上高 | $2.77B (YoY +11.7%) | $2.69B | 〇 |
業績ハイライト
2024年第3四半期の業績
- 売上高は前年同期比12%増の27.7億ドル
- 米国内の売上高は10%増、米国外は14%増
- 通期の製品売上高見通しを108-109億ドルに上方修正
- CASGEVYの最初の商業出荷による200万ドルの売上を計上
パイプラインの進捗
- CF治療薬vanzacaftorの承認申請を完了、米国でのPDUFA日は2025年1月2日
- 急性疼痛治療薬suzetrigineの米国でのPDUFA日は2025年1月30日
- IgA腎症治療薬povetacicept(pove)のフェーズ3試験「RAINIER」を開始
- 1型糖尿病治療VX-880のフェーズ1/2試験をフェーズ1/2/3試験に拡大
商業化の進展
- CASGEVYの認定治療センターは45カ所に拡大
- 約40名の患者が細胞採取を実施
- 英国でTDTの保険償還が承認
- スイス、カナダでSCDとTDTの承認を取得
質疑応答ハイライト
povetaciceptの在宅投与について
- 現在のプロトコルでは医療機関での投与が必要
- 商業化時には在宅での月1回の皮下投与を想定
- 生物製剤開発における通常の手順として規制当局との協議済み
LSR試験のエンドポイントについて
- 主要評価項目は12週間のNPRSスコアのベースラインからの変化
- 安全性プロファイルの確認が重要
- プラセボ群との比較ではなく、各群の治療効果の大きさを評価
- フェーズ3試験の規模を決定するためのデータ取得が目的
VX-993(新世代NaV1.8阻害剤)の開発意義
- シリーズイノベーションの一環として、さらなる改善を目指す
- VX-548では不可能な静脈内投与製剤の開発が可能
- 前臨床段階のNaV1.7プログラムとの最適な組み合わせを探索
CASGEVYの商業化の進捗
- 患者と医師の意思決定には時間を要する傾向
- 最終段階の入院治療のスケジュール調整が重要
- 認定治療センターの関心は高い
- 保険者や政策立案者からの支持も強い
suzetrigineの価格戦略と保険償還
- 臨床的ベネフィットと医療上のニーズに基づき価格を決定
- 保険者との事前協議は好感触
- 承認後の保険償還までの移行期間をカバーする支援プログラムを準備
- 全国的な小売流通網の確立を重視
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