NXPセミコンダクターズ(ティッカー:$NXPI)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.45 | $3.243 | 〇 |
売上高 | $3.25B (YoY -5.2%) | $3.25B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4EPS | $3.13 ($2.93~$3.33) | $3.64 | × |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $3.10B ($3.00B~$3.20B) | $3.36B | × |
業績ハイライト
2024年第3四半期の業績概要
- 売上高: $3.25B (前年同期比-5%、前四半期比+4%)
- 営業利益率(Non-GAAP): 35.5% (前年同期比+50bps、ガイダンス中央値比+40bps)
- EPS(Non-GAAP): $3.45 (ガイダンス中央値$3.42を上回る)
- 流通在庫: 1.9ヶ月 (前四半期1.7ヶ月から増加)
セグメント別業績
- 自動車: $1.83B (前年同期比-3%)
- 欧米市場の弱さを中国・アジア太平洋地域の好調が一部相殺
- 産業・IoT: $563M (前年同期比-7%)
- グローバルで予想以上の弱さ
- モバイル: $407M (前年同期比+8%)
- 通信インフラ他: $451M (前年同期比-19%)
2024年第4四半期ガイダンス
- 売上高: $3.1B±$100M (前年同期比-9%、前四半期比-5%)
- 営業利益率(Non-GAAP): 34.1%
- EPS(Non-GAAP): $3.13
- 流通在庫: 1.9ヶ月を維持予定
質疑応答ハイライト
需要環境の急激な変化について
- 8月頃から産業・IoTセグメントで予想以上の弱さが顕在化
- 欧米の自動車セグメントにも弱さが波及
- 中国市場は引き続き好調を維持
- Tier 1顧客の在庫調整が想定以上に厳しい状況
粗利益率の動向について
- Q4の低下要因:
- 産業IoT収益の減少による製品ミックスの悪化
- 稼働率が70%台前半で推移
- 完成品在庫の増加
- 2025年前半まで稼働率は70%台前半の見込み
- 長期的には新製品投入や構造改革により改善を目指す
中国市場の状況について
- グローバル自動車生産が2%減少する中、中国は2%成長
- 高級車における半導体搭載量は欧米と同等レベル
- 新プラットフォーム開発が2-3年と早く、コンテンツ拡大の機会が多い
- EV比率は9月時点で46%まで上昇
- 選挙前の駆け込み需要ではなく、実需に基づく成長と判断
2025年Q1の見通しについて
- 全社ベースで前四半期比ハイシングルディジット減を想定
- 通常の季節性に沿った推移を予想
- 底打ちの時期を明確に判断するのは困難
価格動向について
- 2023年は前年比フラット
- 2024年は低シングルディジット程度の下落を想定
- 差別化製品が多いため、価格競争に巻き込まれにくい戦略を維持
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