アップスタート(ティッカー:$UPST)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | -$0.06 | -$0.15 | 〇 |
売上高 | $162.14M (YoY +20.5%) | $150.2M | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $180M | $162.31M | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- Q3の収益は1億6,800万ドル(前期比28%増、ガイダンスを8%上回る)
- 純利息収入はマイナス500万ドル(前年同期比半減以下)
- 純収益は1億6,200万ドル(前年同期比20%増、ガイダンス比1,200万ドル増)
- 調整後EBITDAは100万ドルでプラスに転換(予定より1四半期早く達成)
オペレーション実績
- ローン取引件数は約18.8万件(前年同期比64%増、前期比31%増)
- 新規借り手は11.8万人以上
- 平均ローンサイズは8,400ドル(前期比700ドル増)
- コントリビューションマージンは61%(前期比3ポイント増、ガイダンス比4ポイント増)
事業進捗
- T-Primeプログラムを開始し、スーパープライム層への展開を強化
- 自動車ローンは前期比46%増の2,650万ドル
- HELOCの取扱いは前期比2倍以上に成長、デフォルト率は0%を維持
- 資金調達の半分以上が長期のコミット型に移行
- バランスシート上のローンは5億3,700万ドルに減少
質疑応答ハイライト
パーソナルローンの用途変化について
- 用途に大きな変化は見られていない
- 結婚資金、債務返済、大型購入など従来通りの多目的な利用が継続
- ローンの汎用的なツールとしての性質は変わっていない
プライム顧客の回復状況について
- 以前はプライム層とサブプライム層で回復の時期に差があった
- 現在は全セグメントで安定化が進んでいる
- この安定化を受けて、T-Primeプログラムでプライム層への展開を強化
モデル改善とパフォーマンス向上について
- Model 18の導入が大きな成長要因
- リスク分離の精度が向上し、承認率と転換率が改善
- 自動化率が90%以上と過去最高を記録
- 金利低下の効果は9月以降の限定的なものにとどまる
T-Primeプログラムの収益性について
- すべてのローンで正のユニットエコノミクスを確保
- プライム層は競争が激しく、マージンは低め
- 現在の60%前後の貢献マージンは今後低下する見込み
- 新規市場への参入であり、追加的な収益機会として捉えている
競争環境について
- 常に競争の激しい環境で事業を展開
- 独自の審査モデルによる差別化を重視
- 信用組合、銀行、プライベートクレジット市場など多様な資金調達源を確保
- データ収集からサービシングまでの一貫した管理が強み
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