決算：SBUX 2025Q2

スターバックス(ティッカー：$SUBX)の2025年度第2四半期決算についてまとめます

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

	結果	予想	判定
EPS	$0.41	$0.48	×
売上高	$8.76B (YoY +2.3%)	$8.83B	×

業績ハイライト

売上・利益・成長率の概要

指標	数値	前年比	備考
売上高	$8.8B	+3%（為替一定ベース）	グローバル新規出店：213店舗
グローバル既存店売上	-1%	–	北米：-2%、中国：±0%、国際10市場中8市場でフラットまたは成長
営業利益率（全社）	8.2%	-4.5pt	労働力投資によるコスト増加が主因
EPS（1株当たり利益）	$0.41	-38%	コストの非効率と投資影響

地域別業績

地域	既存店売上	トランザクション成長	備考
米国	-2%	-4%	朝の時間帯に回復兆候、価格による成長+3%
カナダ	+（正の成長）	+	フードイノベーションによりフード売上+12.5%
中国	±0%	+	マージン拡大、製品・価格戦略見直しによる改善

ガイダンスと投資戦略

• EPSは今期の業績を測る指標としては適さないとの経営陣判断。
• 今後も「Back to Starbucks」戦略の4本柱（パートナー、店舗体験、顧客体験、マーケティング・メニュー）への投資を継続。
• 米国17,000店舗での戦略展開には時間が必要だが、朝帯や非リワード会員向けトランザクションに回復兆候。

経営陣コメント

• CEO Brian Niccol：「本当のターンアラウンドは始まったばかり。パートナーのエンゲージメント上昇、離職率50%未満に改善。」
• CFO Cathy Smith：「ROIC（投資利益率）を重視。店舗新設コスト見直しとゼロベース予算を導入予定。」

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質疑応答ハイライト

投資戦略（労働力 vs 設備投資）

Q（Evercore）: 投資の重心がCapExからOpEx（設備から人件費）に移っているか？ A（Niccol）: アルゴリズム＋労働配置の方が有効と判明。Sirens機器展開を一部中止、今後は柔軟な展開。Pilotは数千店舗に拡大予定。

マージンの構造的変化？

Q（BofA）: 労働投資は継続的？店舗単位の経済性が変化している？ A（Niccol）: 数年前から労働削減と設備依存だったが誤り。質の高いトランザクションに回帰中。

店舗展開の見直し

Q（Baird）: 店舗ポートフォリオの見直し内容と今後の展開ペースは？ A（Niccol）: 新規出店・改装コストが高騰。当面はスローダウンし、効率化後に拡大再開。

メニュー簡素化とイノベーション

Q（Morgan Stanley）: メニュー簡素化の影響と今後の製品展開は？ A（Niccol）: スロームーバー排除でスペース確保。朝時間帯の売上が50%の店舗で回復。Afternoon強化も進行中。

米国消費環境への対応

Q（TD Cowen）: 不況時へのレジリエンス施策は？ A（Niccol）: “Third place”としての価値提供、簡便なラグジュアリーの継続が鍵。

モバイル注文の効率化

Q（Goldman Sachs）: 注文アルゴリズムによる変化と成果は？ A（Niccol）: 平均2分の待ち時間短縮。パートナーの作業も簡素化され、店内は落ち着いている。

ROICとコスト構造

Q（Barclays）: ROIC重視について詳細は？ A（Smith）: 成長とROICの両立が経営の根幹。ZBB導入でコスト最適化へ。

労働配置モデルの拡張

Q（Citi）: グリーンエプロンサービスモデルの全店展開計画は？ A（Niccol）: 全店展開予定。店舗タイプに応じて展開方法はカスタマイズ。早期導入店舗で好結果。

ドライブスルーとメニュー設計

Q（JPMorgan）: Sirenシステムの将来とメニューの時間帯分割は？ A（Niccol）: Sirenは限定的導入。Afternoon向けにAperitivoメニューを検討。

中国市場の改善策

Q（Stifel）: 中国の回復戦略と効果は？ A（Niccol）: 価格帯見直し、シュガーフリー製品などが奏功。今後もローカルニーズへの対応継続。

価格戦略とコーヒー価格

Q（Bernstein）: 今後の価格戦略とコスト影響は？ A（Niccol/Smith）: FY25は価格据え置き予定。コーヒーは原価の10～15%、ヘッジと在庫でコントロール。

広告投資の効果

Q（BTIG）: 広告投資のROIと今後の計画は？ A（Niccol）: ブランド第一選択が2年ぶりの高水準。非リワード会員の回復顕著、継続的に強化予定。