アップスタート(ティッカー:$UPST)の2025年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $0.52 | $0.42 | 〇 |
| 売上高 | $277.11M (YoY +70.9%) | $279.62M | × |
| ガイダンス 2025Q4売上高 | $288M | $303.65M | × |
| ガイダンス 通年売上高 | $1.035B | $1.06B | × |
📊 業績ハイライト
🔸 売上・利益・成長率
| 指標 | 数値 | 前年同期比 | 前四半期比 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 総売上高 | 約 $277M | +71% | +8% | 強い成長を継続。過去最高水準に近い水準 |
| 手数料収入 | 約 $259M | +54% | -(非公開) | モデル保守性により社内予想を6%下回る |
| 純利息収入 | 約 $19M | 非公開 | 上振れ | 高い貸付回収実績により予想を上回る |
| GAAP純利益 | 約 $32M | 非公開 | +6倍(前四半期比) | コスト抑制+利息収入+債券再購入益($7.2M) |
| GAAP EPS | $0.23 | 非公開 | 非公開 | 希薄化後株式数:110M |
| Adjusted EPS | $0.52 | 非公開 | 非公開 | 希薄化後株式数:125M |
| Adjusted EBITDA | 約 $71M | 非公開 | 非公開 | 前回ガイダンスを上回る結果 |
| ローン取引数 | 約 428,000件 | +128% | +15% | 新規借入者:約30万人 |
| 平均ローン額 | 約 $6,670 | -12% | 減少 | 小口商品のシフト、保守的な審査に起因 |
| コンバージョン率 | 20.6% | 非公開 | 前期:23.9% ⇒ -3.3pt | モデル保守性により低下 |
| 貢献利益率 | 57%(Non-GAAP) | -1pt | 前四半期比 | モデル保守性により顧客獲得コストが上昇 |
🔸 プロダクト別ハイライト
💼 コア・パーソナルローン
- アプリケーション数:200万件超(QoQ +30%)
- モデル保守性により、取引件数は申請数増加に追いつかず。
- モデルのキャリブレーション改善により今後のボラティリティ削減を期待(-50%)
🚗 オートローン(Auto)
| 指標 | 数値 | コメント |
|---|---|---|
| 取引量成長 | YoY +300%、QoQ +70% | 新製品含む全自動車関連ローン |
| 加盟ディーラー(Rooftops)数 | 前期比で2倍 | 顧客基盤拡大が加速 |
| 州展開 | 4州追加 | 地理的拡大継続 |
- オートリテール分野で「ブレイクアウトビジネス」として位置づけ
- 「Auto Secured Personal Loan(ハイブリッド型ローン)」もトラクション獲得中
🏠 ホームローン(HELOC)
| 指標 | 数値 | コメント |
|---|---|---|
| 自動承認率 | 6月:<1% → 9月:10%、10月:20% | 自動化進展が著しい |
| ローン平均額 | 約 $55,000 – $60,000 | 個人ローンの約8~9倍の規模 |
| 最上位顧客への金利差 | 他社より最大300bps低い | 銀行との独自提携による競争力 |
- マルチモーダルAI活用で書類審査の自動化を推進
- 2026年の成長ドライバーと明言
💳 小口ローン(Small-Dollar Loans)
- YoY成長:+300%
- Instant Fundingを9月に導入 → 承認後90秒以内の資金着金
- 銀行が好む低APR構造を維持しつつ、利便性を強化
🔸 資金調達状況・パートナーシップ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銀行・信用組合 | 7社の新規提携(四半期最多)、月次資金調達可能額が過去最高 |
| プライベートクレジット(私募債) | 2023年以降:10社に拡大、100%のパートナー維持率 |
| ABS(証券化)取引 | 9月に実施。30社が参加、7社が初参加、スプレッド縮小かつオーバーサブスクライブ |
| 新製品向け資金調達 | Q3に9件の新規契約(年初来17件)、Q4~Q1で稼働予定 |
🔮 ガイダンス(2025年Q4・通期)
Q4 2025
| 指標 | 数値(見通し) |
|---|---|
| 売上高 | 約 $288M |
| 手数料収入 | 約 $262M |
| 純利息収入 | 約 $26M |
| 貢献利益率 | 約 53% |
| GAAP純利益 | 約 $17M |
| 調整後純利益 | 約 $52M |
| Adjusted EBITDA | 約 $63M |
| 希薄化後株数 | 約111M |
通期(FY2025)
| 指標 | 数値(見通し) |
|---|---|
| 総売上 | 約 $1.035B |
| 手数料収入 | 約 $946M |
| 純利息収入 | 約 $89M |
| GAAP純利益 | 約 $50M |
| Adjusted EBITDA Margin | 約 22% |
❓質疑応答ハイライト
📈 Q:申請数は30%増加しているのに、ガイダンスが保守的なのはなぜ?
A(CEO Dave)
- モデルがQ3中にマクロ指標の変動(UMI上昇)を検出し、保守的に転換。
- 結果的に承認率・コンバージョン率が低下。
- アプリケーション数は3年ぶりの最高水準で、潜在需要は非常に強い。
🚘 Q:オート市場の不正事件(高リスク貸出企業の倒産)の影響は?
A(CEO Dave)
- 直接的な影響はなし。
- 当社はディーラーの審査プロセスを重視して構築しており、与信リスクは限定的。
- 一部の銀行は慎重姿勢になるが、当社の信用管理は堅牢。
📉 Q:スーパープライム層の成長鈍化について?
A(CFO Sanjay)
- モデルの保守化が一因。UMIはサブプライムより高FICO帯で悪化。
- またこの層は競争が激しく、価格競争の影響もあり。
🎯 Q:マーケティングの質(リードの質)は?
A(CTO Paul)
- AIによる因果ベースの最適化を実施、広告効果が50%向上。
- 保守的モデルにより一部は承認率が低下したが、リードの質そのものは大きく悪化していない。
💵 Q:HELOCや小口ローンのパートナー資金提供の進捗は?
A(CFO Sanjay)
- 全製品ラインで資金提供契約が進行中、進展は非常に良好。
- 特にAutoでは詐欺事例による業界全体の慎重化により、DD(デューデリジェンス)期間が長期化。
🧠 Q:モデルの保守性(コンバージョン率の低下)はどのように改善?
A(CTO Paul)
- モデル校正手法を改善 → 誤差(ノイズ)を約50%削減。
- 「過剰反応」傾向を抑え、今後のモデル安定性向上を期待。
🔄 Q:最近の返済スピード上昇の背景は?
A(CFO Sanjay)
- フル/パーシャル両面で返済スピード上昇 ⇒ 借り手の健全性改善を示唆。
- 利息収入は短期的には減るが、長期的には好材料。
🧮 Q:他社(SoFiやLendingClub)が成長する中、Upstartのモデルは誤検出?
A(CEO Dave)
- モデルが「間違った」わけではなく、「保守的に反応しただけ」。
- 他社と異なり、モデルの判断を経営が上書きしない方針。

コメント