ユニオンパシフィック(ティッカー:$UNP)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.69 | $2.53 | 〇 |
売上高 | $6.03B (YoY -0.5%) | $5.99B | 〇 |
業績ハイライト
増収増益を達成
- 売上高は前年同期比で横ばいの60億ドル
- 純利益は前年同期比1%増の16億ドル、EPSは2.69ドル(前年同期は2.67ドル)
- オペレーティング・レシオは60.7%と前年同期から140bp改善
価格改定とミックス改善が増収に寄与
- 燃料サーチャージを除くと、貨物収入は4%増加
- コア価格の上昇と貨物ミックスの改善が増収に寄与
- 石炭や砂利の減少、ソーダ灰や石油の増加が貨物ミックスを改善
燃料価格低下と生産性改善で経費が減少
- 燃料価格低下と生産性改善により、経費が前年同期比3%減
- 人件費は労働協約や休暇制度の影響で4%増加したものの、生産性改善でオフセット
- 燃料費は価格低下と消費量改善により14%減少
キャッシュ・フローが大幅改善
- 営業キャッシュ・フローは前年同期比2億8,000万ドル増の21億ドル
- フリーキャッシュ・フローとキャッシュ・フロー・コンバージョン・レートも大幅に改善
自社株買いを再開へ
- ネットワーク効率化と業績改善を背景に、第2四半期に自社株買いを再開する計画
質疑応答ハイライト
成長戦略について
- 高速の市場や顧客には迅速かつ強靭なサービスを提供し、スピードが重要でない顧客には一貫したサービスを提供
- 顧客がマーケットで勝つためのパートナーシップ強化に注力
- フェニックスのターミナル、ヒューストン港など新サービスの展開で成長を加速
石炭事業への影響
- 石炭需要低迷は短期的なヘッドウィンドだが、強力なフランチャイズでその他の市場での成長で相殺可能と考えている
ネットワークの効率化余地
- 線路使用料の改善余地は大きく、列車の長さ、ターミナルの取扱量、設備投資などを通じて生産性向上に注力
- クルーや機関車の配備を最適化し、需要増減にも柔軟に対応
価格と利益率について
- インフレ上昇分を上回る価格設定を目指す
- サービス品質の向上により、価格とインフレのバランスを改善し利益率の押し上げを狙う
国際インターモーダルの見通し
- 契約ロスの影響を除けば、西海岸での需要は堅調
- 下期の見通しは不透明だが、需要増に備えてサービス拡充を進めている
他社との協業について
- 発着地の40%が自社ネットワーク外のため、他社との連携が不可欠
- CPKC、CN、NS、CSXなど東部、カナダの各社と緊密に連携し、円滑な受け渡しでトラックに対する競争力を高める
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