ロイヤルカリビアン(ティッカー:$RCL)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.77 | $1.31 | 〇 |
売上高 | $3.7B (YoY +29%) | $3.69B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $10.80 ($10.70~$10.90) | $10.01 | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期決算が予想を大幅に上回る
- 1株当たり利益は1.77ドルで、直近のガイダンス1.30ドルを36%上回った。
- 単価上昇と船上収入の好調が寄与。一部費用計上のタイミングの影響も。
- 客室稼働率は107%、顧客満足度は高水準。
通期の業績見通しを上方修正
- 通期の単価上昇率見通しを当初から50%引き上げ、9-10%の上昇を見込む。
- 1株当たり利益は前年比60%増の10.70-10.90ドルを予想。当初計画から0.80ドル引き上げ。
- 好調なWave Seasonと新造船効果が寄与。下期も中一桁台半ばの単価上昇を見込む。
主要指標の目標達成が前倒しに
- 当初2025年に見込んでいた主要3指標(利益率、ROIC、レバレッジ)の目標達成が、2024年に前倒しの見通し。
- 来年は成長基調への回帰を目指す。事業投資や株主還元の選択肢が広がる。
第2四半期見通しも好調
- 単価上昇率は10.2-10.7%、営業利益率は31%と高水準。
- ドライドック(定期修繕)の増加や新規寄港地関連費用がコスト増要因に。
質疑応答ハイライト
需要の強さは2025年以降も継続する見込み
- 2025年と2026年の予約状況も非常に好調。予約期間は長期化しており、リピート率も高い。
- 乗船前の予約も好調で、顧客デポジットも増加。新規クルーズ客やミレニアル世代の獲得にもつながっている。
需要拡大により将来の高い収益性が見込まれる
- 適度な客室供給の増加、適度な単価上昇、コスト管理の組み合わせにより、将来の高い収益性が期待できる。
- 1%の単価上昇が1.2億ドルの増収になる一方、コストは半分の影響。高単価の新造船投入や新規寄港地開発も収益性を高める。
- バランスシートの改善により支払利息の削減余地もある。自社株買いなど株主還元の可能性もある。
プライベートデスティネーションがブランド力強化と需要創出に貢献
- CocoCayやビーチクラブといった寄港地開発が、新規クルーズ客やミレニアル世代の取り込みに成功している。
- 競合他社のお客様を魅了し、ロイヤルカリビアンブランドへの関心を喚起する効果も。
中国市場の再開により需要が拡大
- コロナ前と比べて予約数・単価ともに大幅に改善。2隻目の投入で需要の強さが裏付けられた。
- 流通戦略の転換もうまくいっている。韓国の制限緩和によりイチネラリーも改善。
投資適格クレジットに向けた取り組みが順調に進捗
- 業績改善によりレバレッジ低下が加速。年内には目標の3.5倍を下回る見込み。
- 借り換えによる利払い削減にも取り組む。残る制限の解消により無担保化を目指す。
ロイヤルティの強化に注力
- ブランド間の顧客オーバーラップを活用し、自社ブランド内にとどめる取り組みを強化。
- リバークルーズ参入も将来的な検討課題として認識。
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