エラスティック(ティッカー:$ESTC)の2024年第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.21 | $0.19 | 〇 |
売上高 | $335M (YoY +19.7%) | $329.6M | 〇 |
ガイダンス 2025Q1EPS | $0.25 | $0.25 | 〇 |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $344M | $344.7M | × |
ガイダンス 2025通年EPS | $1.41 | $1.38 | 〇 |
ガイダンス 2025通年売上高 | $1.47B | $1.48B | × |
業績ハイライト
主要な財務指標
- 第4四半期の総売上高は3億3500万ドルで、前年同期比20%増。
- サブスクリプション収益は3億1100万ドルで、前年同期比21%増。
- Elastic Cloudの収益は1億4800万ドルで、前年同期比32%増。
- 非GAAPオペレーティングマージンは8.6%で、期待を上回る結果。
- 年間契約額が10万ドル以上の顧客数は1,330社を超える。
顧客動向と製品の強み
- 大手金融機関や電子機器メーカーなどがジェネレーティブAIの活用のためにElasticを採用。
- 大手保険会社がElastic CloudをAzure上で採用し、複数のツールを統合。
- セキュリティ分野ではAIアシスタントやAttack Discoveryなどの機能により、競合を置き換えて顧客を獲得。
- 製品面ではSearch AI LakeやElastic Cloud Serverlessをリリース。ベクトル検索の機能も強化。
今後の見通し
- 2025年度第1四半期の売上高は3億4300万〜3億4500万ドルを見込み、前年同期比17%増の予想。
- 2025年度通期の売上高は14億6800万〜14億8000万ドルを見込み、前年同期比16%増の予想。
- ジェネレーティブAIへの投資を強化するが、2025年度の業績への大きな影響は見込んでいない。
質疑応答ハイライト
需要環境と競合との比較
- 第4四半期を通じて需要環境は安定しており、お客様はコスト意識を持ちつつもジェネレーティブAIの活用方法を模索している。
- Elasticはイノベーションと優れたコスト効率により、オブザーバビリティとセキュリティの分野で競合を置き換えている。
- 検索の重要性はジェネレーティブAIの登場により高まっており、Elasticの強みとなっている。
ジェネレーティブAIの採用状況
- 年間契約額10万ドル以上の大口顧客の10%以上がジェネレーティブAI機能を利用しており、急速に普及が進んでいる。
- 現時点での売上高への影響は小さいが、顧客の採用は進んでおり、将来の大きな成長ドライバーになると考えている。
- ジェネレーティブAIの本格的な収益化には時間がかかるため、2025年度のガイダンスには大きな上振れ要因として織り込んでいない。
価格改定とサーバーレスの影響
- 今月から自己管理型製品の価格を一桁台の割合で引き上げたが、短期的な売上高への影響は限定的。
- 価格改定は定期的に行うものではなく、顧客に提供する価値に応じて実施する。
- Elastic Cloud Serverlessは2023年後半に全面提供開始予定だが、ガイダンスへの織り込みは控えめ。
セキュリティ市場の見通し
- SIEMを中心にセキュリティ市場はElasticが目指す方向に向かっており、データ基盤とAIの活用が重視されるようになってきた。
- Elasticはデータ統合とAIによる自動化の面で競合を置き換えており、セールス面でも注力している。
- セキュリティ分野は製品面でのイノベーションに加え、営業面での取り組み強化により、更なる成長を目指す。
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