トースト(ティッカー:$TOST)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.05 | $0.17 | × |
売上高 | $1.34B (YoY +29.2%) | $1.32B | 〇 |
📊 業績ハイライト
🔑 主要業績指標
指標 | 2024年通期実績 | 前年比成長率 |
---|---|---|
純増拠点数 | 28,000拠点 | +26% |
支払処理総額 (GPV) | $1600億 | +25% |
年間経常収益 (ARR) | +$4億 | +34% |
調整後EBITDA | $3.73億 | +20ポイント (マージン) |
GAAPベース純利益 | 黒字化達成 | – |
SaaS ARR | – | +32% |
SaaS ARPU (年間経常収益/拠点) | – | +5% |
💚 ポジティブポイント:
- 初のGAAPベース黒字化: 調整後EBITDAは$3.73億に達し、前年から20ポイントのマージン拡大。
- 拠点数拡大: 純増28,000拠点で合計134,000拠点に到達。全100市場でシェア拡大。
- 国際市場ARPU: 国際市場でのSaaS ARPUは前年同期比+50%。
- 大規模契約締結: Hilton、Marriott、Potbelly、Ascend Brands(500拠点のPerkins & Huddle House)など。
❤️ ネガティブポイント:
- GPV/拠点: 第4四半期のGPV/拠点は前年比-1%。
- 一部の成長要因は一時的: 2024年のARR転換率向上の恩恵は2025年には再現されない。
🚀 事業別ハイライト
1. コアU.S.レストラン市場
- 市場シェア15% で、まだ成長余地が十分。
- 2024年: 全100市場でシェア拡大、最も浸透している市場でも強い成長を継続。
- 2025年: 売上・マーケティング投資を「外科的に」拡大、ブランド認知強化キャンペーン実施。
2. 新規市場(エンタープライズ・国際・リテール)
セグメント | 2024年実績 | 2025年見通し |
---|---|---|
エンタープライズ | Hilton、Marriott、Potbelly、Ascend Brands獲得 | パイプライン堅調 |
国際 | SaaS ARPU+50%、ロイヤリティ機能を国際対応化 | 拠点数10,000突破 |
リテール | Kelly’s Marketなど初期顧客の成功事例多数 | 専任営業チームを新設 |
3. データとAI活用
- 2024年: ベンチマークツール導入により、レストランは売上を最適化。Ada’sレストランでは火曜売上が40%増加。
- 2025年: サーバー向けのスマートな販売促進、パーソナライズ体験、音声AIやビデオ活用も検討。
🎙️ 質疑応答ハイライト
1. 国際市場とリテール事業の成長見通し
質問: 国際とリテール市場の進捗と成長期待について。
回答 (Aman Narang):
- 国際市場ではSaaS ARPU+50%、国際拠点の営業生産性は米国市場初期を超えている。
- リテールは「テスト&ラーン」から「専任営業チーム」へ移行。初期顧客のARPUはレストラン平均を上回る。
2. ユニットエコノミクス
質問: 各成長領域のCAC(顧客獲得コスト)やARPUについて。
回答 (Elena Gomez):
- リテール: GPV/拠点がレストランより高く、ユニットエコノミクスは健全。
- 国際: 拠点当たり生産性が向上。
- エンタープライズ: 契約に応じて経済性が異なるが、大規模案件では数百拠点を一括獲得するため効率的。
3. AI製品の進捗
質問: AI製品の市場投入状況と顧客の反応は?
回答 (Aman Narang):
- ベンチマークツール、Sous Chef(GM向け分析)、AIを活用したマーケティング機能が成果を上げている。
- 将来的には「データ駆動のアップセル」や「パーソナライズされた顧客体験」を強化予定。
🔮 2025年業績見通し(ガイダンス)
指標 | 2025年ガイダンス(中間点) | 前年比成長率 |
---|---|---|
経常収益(ARR) | – | +24% |
調整後EBITDA | $5.2億 | +39% |
EBITDAマージン | 30% | +10pt |
純増拠点数 | 28,000拠点(前年と同水準) | – |
💚 ポジティブ:
- 調整後EBITDA: $5.2億、前年比+39%。マージン30%で中期目標達成を前倒し。
- ARR: 新規市場と製品導入率向上により+24%成長見込み。
- フリーキャッシュフロー: EBITDAと同水準で推移。
❤️ ネガティブ:
- GPV/拠点: 第1四半期は悪天候や閏年効果消失で一時的に下振れ予想。
- ARR成長率: 2024年の一時的恩恵が消失し、成長率は鈍化。
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