スターバックス(ティッカー:$SUBX)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.93 | $0.93 | 〇 |
売上高 | $9.1B (YoY -1.1%) | $9.25B | 〇 |
業績ハイライト
第3四半期の主要財務指標
- 総収益は91億ドルで、前年同期比1%増
- 既存店売上高は3%減
- 営業利益率は70ベーシスポイント縮小し16.7%に
- EPS(1株当たり利益)は0.93ドルで、前年同期比6%減
地域別業績
- 北米の既存店売上高は2%減
- 中国の既存店売上高は14%減
- 日本は二桁成長を達成
その他のハイライト
- スターバックスリワードメンバーは米国で3380万人、中国で2200万人に増加
- 効率化により年初来で約300ベーシスポイントのマージン改善を達成
- 2024年度通期のガイダンスを維持
質疑応答ハイライト
G&A削減と店舗効率化について
- G&Aは前年同期比約5%削減
- 主な要因は業績連動報酬の減少と前年の基盤投資の一巡
- 店舗効率化で得られた資金は主にプロモーション活動とパートナー(従業員)の賃金・福利厚生に投資
- 今後も効率化を継続し、事業への再投資とマージン拡大を目指す
米国の平均チェックと価格設定について
- 平均チェックは4%増加
- 内訳は複数飲料の注文が約25%、残り75%が実質的な価格上昇効果
- プロモーションはスターバックスリワードメンバーの成長に焦点
- 非会員向けにはアプリを開放し、デジタル利便性を提供
中国事業の戦略的パートナーシップについて
- 中国事業は長期的に大きな可能性を秘めている
- 競争環境の変化に対応するため、戦略的パートナーシップを模索中
- 具体的な選択肢については言及を避けたが、長期的な優位性強化が目的
米国の非リワードメンバーの減少について
- 厳しい消費環境が影響
- 非会員向けにアプリを開放し、デジタル利便性を提供
- 効率化で得られた資金を活用し、価格投資を検討
Siren Systemsの展開について
- プロセス改善は米国全店舗に展開済み
- 設備導入は店舗改装に合わせて実施
- 顧客サービス面で課題のある約10%の店舗には優先的に導入
- エスプレッソマシンの改良など、部分的な改善も並行して実施
店舗拡大戦略について
- 数字を追うのではなく、投資収益率(ROI)を重視
- 米国では第2、第3層の市場に注力
- 中国では下位都市での展開で高いキャッシュリターンを実現
- 厳格な立地選定プロセスを通じて、ポートフォリオを強化
グローバル市場でのベストプラクティス
- 日本が好例で、二桁成長を達成
- 優れた店舗運営、デジタル強化、ブランド力が成功要因
- 世界各地で成功事例があり、それらを共有・展開している
パートナー体験の改善と効率化のバランス
- パートナーの平均労働時間は過去最高水準に
- メニューや飲料作りの簡素化を推進
- Siren Craft Systemの導入でパートナーの反応も良好
- 顧客体験向上のため、適切な投資を継続
新製品と価値訴求戦略の効果
- コーヒー関連商品は引き続き成長
- 新プラットフォーム(Pearlsなど)は予想以上の需要
- エネルギー飲料など新カテゴリーも順調に成長
- 食品の安定供給には課題が残る
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