オン(ティッカー:$ONON)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | CHF 0.33 | CHF 0.15 | 〇 |
売上高 | CHF 508.2M (YoY +29.2%) | CHF 497.8M | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | CHF 2.29B | CHF 2.27B | 〇 |
業績ハイライト
好調な第1四半期業績
- 売上高は5億800万スイスフラン(前年同期比20.9%増)と過去最高を記録
- 為替一定ベースの売上高成長率は29.2%
- D2C(ダイレクトトゥコンシューマー)の売上高は39%増加し、全体の37.5%を占める
- 卸売りの売上高は12.2%増加
地域別の状況
- ヨーロッパ・中東・アフリカ地域の売上高は6.1%増(為替一定ベースでは10.4%増)
- アメリカ地域の売上高は22%増(為替一定ベースでは30.4%増)
- アジア太平洋地域の売上高は68.6%増(為替一定ベースでは90.7%増)と大幅に伸長し、全体の10%以上を占めるように
製品カテゴリー別の状況
- シューズの売上高は21%増の4億8,470万スイスフラン
- アパレルの売上高は16.7%増の1,970万スイスフラン
- アパレルのサイジングを調整し、より多くの顧客層にフィットするようにした
収益性の改善
- 売上総利益率は59.7%に上昇(前年同期は58.3%)
- 販売費及び一般管理費は売上高の48.8%(前年同期は47%)
- 調整後EBITDAマージンは15.2%に改善(前年同期は14.5%)
今後の展望
- パリオリンピックを控え、ブランド認知度向上の大きな機会
- FKA Twigsとのパートナーシップによりトレーニングコレクションを発表予定
- テニスやランニングなどでアスリートとのコラボレーションを強化
- 通期の売上高成長率見通しを為替一定ベースで30%以上に据え置き
質疑応答ハイライト
アジア太平洋地域の成長について
- アジア太平洋地域の売上高が全体の10%を超えたことを誇りに思う
- 中国だけで今後数年間で10%以上を目指す
- 中国では計画通りに進んでおり、ライブストリーミングスタジオを立ち上げるなどデジタル環境でブランドを強化
- 年末までに中国で30以上の直営店を展開予定
- 日本での業績は期待以上で、観光客の増加や為替の恩恵もある
- 豪州でも好調
製品ラインナップの多様化について
- 製品ブランドを絞り込み、フランチャイズ化に注力
- ランニングではCloudmonster、Cloudrunner、Cloudserverなどのフランチャイズを推進
- ライフスタイルではCloudtiltが期待以上の売れ行きで、Cloudnovaなどのフランチャイズも好調
- アパレルは大きな機会であり、サイジングを調整して顧客層を拡大
アメリカ地域のトレンドについて
- 主要な卸売先パートナーとの取り組みが功を奏し、ブランド認知度が向上
- Dick’s Sporting Goodsではパフォーマンスランニング製品が好調
- D2Cチャネルは卸売りチャネルをサポートし、マルチチャネル戦略が効果的に機能
為替変動の影響と対策について
- 為替ヘッジの方針を検討中
- 売上高への影響が最も大きいが、売上総利益率やEBITDAへの影響は限定的
- 米ドルとスイスフランの為替変動が売上原価に与える影響は軽微
- 貸借対照表への影響を最小限に抑えるため、ヘッジ方針の最適化を検討
サプライチェーンの状況と製品供給について
- 一部の船舶の迂回によりリードタイムが1〜2週間長くなる以外は、サプライチェーンに大きな混乱はない
- 需要予測に基づいて計画的に製品を供給できる体制が整っている
- 一部の製品やカラーで予想以上の需要があり、第3四半期までに追加供給できるよう努めている
- アパレルのサプライチェーンを確立し、適時に製品を市場に投入できる体制を整備
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