Nvidia(ティッカー:$NVDA)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.516 (YoY +486%) | $0.459 | 〇 |
売上高 | $22.1B (YoY +265%) | $20.4B | 〇 |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $24.0B ($23.52B~$24.48B) | $22.2B | 〇 |
業績ハイライト
2024年度第4四半期の業績
- 売上高は前年同期比265%増の221億ドル(予想の200億ドルを上回る)
- 2024年度通期の売上高は前年比126%増の609億ドル
データセンター事業の好調
- 2024年度のデータセンター売上高は前年の3倍以上の475億ドル
- 第4四半期のデータセンター売上高は前年同期比409%増の184億ドル
- 汎用コンピューティングから高速コンピューティングへの移行が進む
- 生成AIとおおきな言語モデルのトレーニングとインファレンスが幅広い業界で需要を牽引
- インファレンス向けの売上高は約40%を占める
ゲーミング事業は回復
- 第4四半期のゲーミング売上高は前年同期比56%増の28.7億ドル
- 2024年度通期のゲーミング売上高は15%増の104.5億ドル
- GeForce RTX 40 Superシリーズが好調
プロビジュアライゼーション事業も成長
- 第4四半期の売上高は前年同期比105%増の4.63億ドル
- 2024年度通期の売上高は1%増の15.5億ドル
自動車事業は10億ドルを突破
- 2024年度通期の売上高は21%増の10.9億ドルで初の10億ドル超え
ソフトウェア・サービス収益も拡大
- 第4四半期には年間売上高が10億ドルのペースに
質疑応答ハイライト
2024年と2025年のデータセンター事業の見通しについて
- 2つの業界全体の移行期にある
- 汎用コンピューティングから高速コンピューティングへの移行
- 生成AIという新しいコンピューティングのパラダイムへの移行
- 生成AIは新しいアプリケーション、ソフトウェアの構築方法、コンピューティングの方法を可能にする
- 生成AIにより、データセンターが「AI生成工場」へと変貌
- インファレンス需要の拡大、トレーニング需要の継続
- 大手クラウドプロバイダー、GPU特化型クラウドプロバイダー、エンタープライズソフトウェア企業、消費者向けインターネットサービス、産業界でのニーズ拡大
- 自動車、ヘルスケア、金融サービスなどの産業分野で数十億ドル規模のビジネスに
- 各国・地域の言語や文化、データに特化したソブリンAIインフラの構築
インファレンス需要とその測定方法について
- 推薦システムがCPUベースからGPUを活用した深層学習や生成AIベースに移行
- ChatGPT、Midjourney、Gettyなど、多くの生成モデルがインファレンスを必要とする
- 1年前にはこれらのサービスは存在せず、100%新しい需要
次世代製品(Blackwell)の供給制約について
- 全体的なサプライチェーンは改善しているが、需要は供給を上回る見込み
- 新製品は0から大量生産まで一気に立ち上げるのが難しい
- H100の供給は改善、Spectrumのイーサネット製品も好調
- 新製品は需要が供給を上回るのが常だが、全体的な供給量は順調に拡大
顧客への公平な製品割り当てについて
- 主要顧客とは製品ロードマップや移行時期を共有し、透明性を確保
- 公平に割り当て、無駄な割り当てを避けるよう努力
- エコシステムを生かし、クラウドプロバイダーとエンドユーザーをつなぐ機会を探る
NVIDIAへの投資の長期的な価値について
- NVIDIAのプラットフォームは加速性と柔軟性(プログラマビリティ)を兼ね備える
- AIの新しいモデルやアーキテクチャの登場に合わせて、ソフトウェアとハードウェアを進化
- 新しいソフトウェアをインストールベースに提供しつつ、ハードウェアの革新的な機能を開発
- 顧客は長期的に投資の価値を享受できる
中国市場への対応について
- 米国政府の規制に従い、NVIDIAの最先端の機能を制限
- 一方で中国市場で可能な限りビジネスを成功させることを目指す
- 製品を規制に合わせて再構成し、ソフトウェアでのハックを防止
- 出荷を一時停止したため前四半期は大幅減収、当四半期も同様の見込み
- 今後は規制の範囲内で市場シェア獲得に努める
ソフトウェア事業の内訳と成長について
- 高速コンピューティングの普及にはソフトウェアが不可欠
- クラウドではプロバイダーの技術チームと協力して対応
- 一般企業向けには、NVIDIAがスタックの管理、最適化、パッチ適用などを代行
- NVIDIA AI Enterpriseをあらゆるクラウドやオンプレミスで利用可能に
- 事実上のAIオペレーティングシステムとして、GPU1台あたり年間4,500ドルで提供
- ソフトウェア関連の売上高は第4四半期時点で年間10億ドルのペースに
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