アトラシアン(ティッカー:$TEAM)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.89 | $0.62 | 〇 |
売上高 | $1.19B (YoY +29.9%) | $1.10B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $1.1275B ($1.12B~$1.135B) | $1.11B | 〇 |
業績ハイライト
クラウド移行の進展
- Q3は、Atlassianにとって大きな節目の四半期。300,000以上の顧客がクラウド製品を使用
- サーバーのサポート終了発表から3.5年で、クラウドの有料シートが3倍に
- 予想以上の有料シートがクラウドに移行し、サーバーからの離脱率は予想を下回る
データセンター事業の好調
- データセンターの業績が予想を上回る
- クラウドへの移行によるマイナス影響があったにもかかわらず、40%台半ばの収益成長率を見込む
経営体制の変更
- 共同創業者のScott Farquhar氏が8月31日付けでCo-CEOを退任
- Mike Cannon-Brookes氏がCEOを務める
質疑応答ハイライト
データセンターからクラウドへの移行について
- データセンターの大規模な顧客ベースを考えると、今後数年間は移行がクラウド収益成長の主要な原動力になると予想している。
- 移行を促進するため、分析、自動化、AI、TCOの改善によりクラウドでの最高の顧客体験を提供している。
- スケーラビリティ、認証、アプリ統合、拡張性などの面でも進歩している。
クラウド事業の成長について
- クラウド事業の主な課題は有料シートの拡大率の低下。SMB顧客でより顕著。
- 移行、クロスセル、アップセル、新規顧客獲得など他の指標は期待通りに推移している。
- SMBの有料シートの拡大率低下はマクロ経済の影響が大きいと考えている。
- 長期的にはクラウドの機会はこれまで考えていたよりも大きい。新製品の投入、ベンダー統合、AIによる付加価値向上などが寄与する。
データセンター事業の見通しについて
- FY25にかけてデータセンターの成長率は鈍化すると予想。FY24のような特殊要因がなくなるため。
- 長期的にはクラウドへの移行がデータセンター収益成長のネットのマイナス要因になる見通し。
- 一方、データセンターの顧客は大企業が中心で更新率が高く、価格改定と拡張が成長を牽引すると予想。
AIの影響について
- AIはソフトウェア開発にとって朗報。エンジニア不足の制約が緩和される。
- 開発者の時間のほとんどはコーディングではなく、コーディネーション活動に費やされている。
- AIにより、より多くのソフトウェアやサービスが生成されると予想。Atlassianにとってプラスに働く。
- AIにより、非開発者もプログラミング的な機能を利用できるようになる。分析の民主化などの効果が期待できる。
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