ServiceNow(ティッカー:$NOW)の2023年第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.11 | $2.78 | 〇 |
売上高 | $2.44B (YoY +25.8%) | $2.40B | 〇 |
ガイダンス 2024Q1売上高 | $2.5125 ($2.150B~$2.515B) | $2.54B | × |
業績ハイライト
業績概要
- 四半期売上高は前年同期比25.5%増の23億6500万ドル、通期売上高は25.5%増の86億8000万ドル
- 大口顧客(年間契約額100万ドル以上)数が前年同期の1,897社から増加
- 営業利益率は29%超と、ガイダンスを約200ベーシスポイント上回る
- フリーキャッシュフローマージンは55%と前年同期比250ベーシスポイント増加
主な受注案件
- 大手金融機関から過去最大の新規顧客案件(8桁ドル)を受注
- Visa社と5年間の戦略的提携を締結し、AI搭載の決済サービス管理ソリューションを共同開発
- 公共セクターで米国陸軍、米国郵政公社、オーストラリア国防省などから受注
製品・イノベーション
- Gen AI(汎用AI)製品が四半期の純新規ARRに過去最大の貢献
- 新製品「Pro Plus」の立ち上がりが当初の「Pro」を上回るペース
- AIガバナンスソリューションをEY社と共同開発
- 全製品ラインで純新規ARRが前年比で成長
質疑応答ハイライト
Gen AI(汎用AI)の顧客への浸透とインパクト
- Gen AI製品が売上高・受注残高を押し上げ、売上サイクルも短縮化
- AI需要の強さは業界によって異なるが、幅広い業界の大手顧客がGen AIを導入
- 製造業の大手顧客がGen AIで従業員の生産性向上を図る事例など
- 規制の厳しい金融機関でもGen AIガバナンスへの関心から早期の採用事例あり
Gen AI以外の新製品の需要動向
- 業界特化製品(通信・メディア・ハイテク向け、製造業向け)が好調
- ITSM以外のIT部門向け(IT資産管理、セキュリティ、リスク管理など)も成長
- 従業員ワークフロー、顧客ワークフロー関連製品群も高い成長
大型新規顧客獲得の要因と今後の展開
- 自動車などの製造業、金融、公共セクターなどで大型新規案件を獲得
- 新規顧客ではITSMとITOMから始まり、資産管理やセキュリティなどへ拡大の芽
- ServiceNowは大企業の複雑なIT環境にもフィットし、信頼を獲得
公共セクターにおける展開状況とAI需要見通し
- 米国連邦政府に加え、州・地方政府や英国、豪州の公共機関でも受注拡大
- 公共セクターでのAI需要は民間企業に比べると立ち上がりは遅いが、下期には本格化の見込み
顧客の製品拡大動向とServiceNowの対応
- 顧客単価100万ドル以上の顧客数は1,897社に拡大、製品の拡大余地は大きい
- ServiceNowは顧客のニーズに合わせて段階的な製品拡大を支援
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