ナイキ(ティッカー:$NKE)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.70 | $0.52 | 〇 |
売上高 | $11.6B (YoY -10.4%) | $11.65B | × |
業績ハイライト
第1四半期の業績概要
- NIKEの第1四半期収益は報告ベースで10%減、為替中立ベースで9%減
- NIKE Directは12%減、NIKE店舗は1%増、NIKE Digitalは20%減
- 卸売は7%減
- 粗利益率は報告ベースで120ベーシスポイント拡大し45.4%
地域別業績
- 北米:収益11%減、NIKE Direct11%減、EBIT15%減
- EMEA:収益12%減、NIKE Direct12%減、EBIT15%減
- APLA:収益2%減、NIKE Direct4%減、EBIT3%減
- 中華圏:収益3%減、NIKE Direct16%減、卸売10%増、EBIT4%減
今後の見通し
- 第2四半期の収益は8%〜10%の減少を予想
- 第2四半期の粗利益率は約150ベーシスポイント低下を予想
- 通期ガイダンスは撤回し、四半期ごとのガイダンスを提供予定
質疑応答ハイライト
在庫状況について
- 小売販売が計画を下回り、在庫が若干上昇
- 北米と中国で第1四半期の小売販売は成長したが、計画を下回る
- 今後の見通しは小売販売トレンドの鈍化を考慮
- 新しいアイデアとコンセプトを拡大しながら、在庫を処理するためにプロモーション活動が必要
ユニット販売の減少について
- 中国の業績が計画を下回ったことが影響
- マクロ環境の軟調さが各地域で継続
- デジタルチャネルでは、3つのクラシックフランチャイズが前年比約50%減
- 卸売チャネルでのクラシックフランチャイズの販売トレンドは大幅に良好
春季の受注状況と今後の見通し
- 春季の受注は前年比でフラット、予想をやや下回る
- 新商品とイノベーションの拡大に期待
- ランニング部門で特に好調、春季のフットウェア受注は二桁成長
- 北米のランニング専門店パートナーは第1四半期に二桁成長、休暇シーズンと春季の受注も好調
DTC(直接販売)戦略について
- DTC事業の収益性向上の機会は継続して存在
- フルプライス商品の比率向上やサプライチェーン能力の活用を通じて収益性改善を目指す
- 市場全体でバランスの取れた成長を目指す方針
クラシックフランチャイズの管理について
- クラシックフットウェアは引き続きポートフォリオの重要な部分
- 第1四半期にクラシック製品の大幅な削減を実施
- 今後も四半期ごとに管理を継続し、収益に中単位の影響を与える見込み
- デジタルチャネルでの販売削減により、一時的に利益率にマイナスの影響
卸売パートナーとの関係について
- パートナーとの関係強化に注力
- 新しい製品ローンチへの反応は良好
- DICK’Sスポーツ用品店やフットロッカーとの新しいコンセプトストア展開に期待
- スポーツを通じて消費者とのつながりを深めることに注力
ランニング部門の回復について
- ランニング専門チャネルでの市場シェア回復に注力
- ランニングコミュニティとの直接的なつながりを重視
- 製品パイプラインの強化と、ライフスタイル分野への展開も計画
中国市場の状況について
- 中国向けの製品開発、デジタルプラットフォーム、サプライチェーンの強化に注力
- 全チャネルでトラフィックが軟調
- 市場全体が販促的な環境下にある
- 主要なパフォーマンス製品は好調(Pegasus 41、Alphafly 3、Sabrina 2など)
- 長期的には中国でのスポーツ市場の成長に期待
コメント