モルガンスタンレー(ティッカー:$MS)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.82 | $1.65 | 〇 |
売上高 | $15.0B (YoY +11.6%) | $14.31B | 〇 |
業績ハイライト
全体業績
- 第2四半期の収益は150億ドル、EPSは1.82ドル、ROTCEは17.5%
- 上半期の収益は300億ドル、利益は60億ドル、ROTCEは18.6%
- 効率比率は72%に改善
セグメント別業績
- インスティテューショナル・セキュリティーズの収益は70億ドル(前年比23%増)
- ウェルスマネジメントの収益は68億ドル、税引前利益率は26.8%
- インベストメントマネジメントの収益は14億ドル(前年比8%増)
その他のハイライト
- 四半期配当を0.075ドル増額し、0.925ドルに引き上げ
- CET1比率は15.2%、要件を170ベーシスポイント上回る
- 四半期中に15億ドルの資本を積み増し
質疑応答ハイライト
ウェルスマネジメントのNII見通し
- アドバイザリー口座のスウィープ金利を引き上げる予定
- 投資ポートフォリオの再評価による収益で金利引き上げの影響を相殺
- 第3四半期のNIIは横ばいか若干の減少の可能性
- 2025年にかけてNIIは上向く見込み
ウェルスマネジメントの利益率目標
- 30%の税引前利益率目標に対する信頼度は高い
- 資産運用手数料は前年比16%増と順調に成長
- 取引関連収益は資本市場の活況に伴い回復の見込み
- NIIも来年には上向く見通し
- 事業規模の拡大と顧客基盤の成長により、営業レバレッジは継続的に改善する見込み
投資銀行業務の見通し
- 投資銀行業務は回復の初期段階にあると確信
- インフレ指標の落ち着きと金利の正常化が背景
- コンバーティブル債、IPO、M&Aの順で活動が活発化する傾向
- 複数年にわたる投資銀行主導の景気サイクルの初期段階にあると考える
- 金融スポンサー(PE等)の機関化も投資銀行業務にとってプラス要因
トレーディング事業の見通し
- 投資銀行業務の回復がトレーディング事業にもプラスの影響
- 統合された投資銀行モデルにより、部門間の連携が強化
- 株式トレーディングは3四半期連続で30億ドル超の収益を達成
- 債券引受業務の収益は前年比71%増と大幅に成長
- グローバルな顧客基盤とカスタマイズされたソリューション提供が強み
資本配分の優先順位
- 配当政策が最優先(四半期配当を0.925ドルに増額)
- 顧客サポートのための資本使用が第2優先
- 自社株買いは機会に応じて実施
- 現時点でのCET1比率は要件を170ベーシスポイント上回る
- 短期的なM&Aは検討していないが、2-4年先には可能性あり
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