クラビヨ(ティッカー:$KVYO)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.15 | $0.12 | 〇 |
売上高 | $279.8M (YoY +33%) | $267.91M | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $278M ($276M~$280M) | $275.82M | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $1.175B ($1.171B~$1.179B) | $1.16B | 〇 |
業績ハイライト
売上・成長率
項目 | 金額 | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | 2億8,000万ドル | +33% |
EMEA売上成長率 | – | +47% |
EMEA+APAC売上成長率 | – | +42% |
- 業績はガイダンスを上回り、グローバルおよび中堅・エンタープライズ市場での拡大が成長を牽引。
- 特にフランス、ドイツ、スペインでは前年同期比+100%以上の新規ビジネス成長。
利益・マージン
指標 | 数値 |
---|---|
非GAAP営業利益 | 3,200万ドル |
非GAAP営業利益率 | 11.6% |
非GAAP粗利益率 | 77%(前年同期比▲3pt) |
フリーキャッシュフロー | 660万ドル(想定以上) |
- 粗利率の低下はインフラコストの増加およびSMS事業拡大による。
- 一部インフラ投資は、エンタープライズ向け機能強化を意図したもの。
顧客動向・KPI
指標 | 数値 | 前年比 |
---|---|---|
総顧客数 | 約169,000社 | +16% |
ARR5万ドル以上の顧客数 | 3,030社 | +40% |
ARR10万ドル以上の顧客数 | 1,000社超 | 非公開 |
NRR(純収益維持率) | 108% | 前四半期比横ばい |
- 高価格帯顧客の比率増加が著しい。
- 価格改定後も解約率は想定より低く、過去と同等の維持水準を実現。
- 価格改定によるQ1の売上貢献は「軽微」、通年への影響も「最小限」との見解。
ガイダンス(2025年度)
項目 | 見通し | 前年比 |
---|---|---|
Q2売上高 | 2億7,600万〜2億8,000万ドル | +24〜26% |
Q2非GAAP営業利益 | 2,850万〜3,150万ドル | 営業利益率10〜11% |
通期売上高 | 11億7,100万〜11億7,900万ドル | +25〜26% |
通期非GAAP営業利益 | 1億3,300万〜1億3,900万ドル | 営業利益率11〜12% |
- 保守的な前提を維持しつつ、通期ガイダンスは上方修正。
- マクロ経済の不確実性(例:関税、消費者心理)を反映しつつも強気の姿勢。
質疑応答ハイライト
マクロ環境への対応力
Q: 2022〜2023年のような不透明なマクロ環境との比較?
A(CEO Andrew Bialecki & CFO Amanda Whalen):
- 「顧客は慎重だが楽観的。既存顧客との関係強化に注力している。」
- KlaviyoはROIの高い収益エンジンであり、広告費の削減局面でも解約対象になりにくい。
- 売上ではなく「デジタル関係性(=顧客プロファイル数)」に紐づくビジネスモデルのため、景気変動への耐性が高い。
新製品の成長貢献(CRM/Customer Hub/Marketing Analytics)
Q: 新プロダクトの今期売上見込みは?
A(CEO):
- 現時点では売上予測への寄与は「最小限」で保守的に見積もり。
- ただし、顧客Hubはすでに数百社がベータ参加。
- マーケティングアナリティクスでは初導入後6ヶ月で31%のCVR向上、リピート購入が売上の49%を占めた顧客事例もあり。
新プロダクト | 状況 | 特記事項 |
---|---|---|
Customer Hub | ベータ段階 | エンゲージメントと売上貢献が明確に確認されている |
Marketing Analytics | 正式提供中 | 中小企業でも導入容易、RFM分析活用によるROI最大化 |
サービス製品群 | 開発中 | エンタープライズ顧客からの関心も強い |
ARPU寄与について(CFO):
- SMSほどの大幅なARPU増ではないが、マーケティングアナリティクスは高粗利・高付加価値。
- Customer Hubも既存データ活用で追加コストが少なく、高収益性が期待される。
国際展開の進捗と将来性
Q: 欧州での顧客像や導入状況?
A(CEO):
- 最初は米国同様にSMB中心に導入拡大中。
- ただし、米国よりも早いペースで中堅・大企業に拡大中。
- 現地語対応(ドイツ語、スペイン語、イタリア語)やローカル営業体制により加速。
CFO補足:
- フランス・ドイツ・スペインの新規ビジネス成長率は前年比+100%以上。
- 国際売上の構成比は全体の34%超へ。
顧客獲得・パートナーエコシステム
Q: WooCommerce連携やTop of Funnelの動向?
A(CEO):
- WooCommerceとのパートナーシップは「期待以上の成果」。
- 新規顧客獲得は米国外や非小売分野(例:飲食、旅行)にも拡大。
- Klaviyoの「使いやすさ+ROI」の高さが継続的な顧客紹介・リファラルにつながっている。
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