ユナイテッドヘルス(ティッカー:$UNH)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $6.80 | $6.63 | 〇 |
売上高 | $98.9B (YoY +6.4%) | $98.9B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $27.75 ($27.5~$28.0) | $27.69 | 〇 |
業績ハイライト
第2四半期の業績概要
- 収益は前年同期比約140億ドル増加
- Optumが主導し、全社的に二桁成長を達成
- 通期の調整後EPS見通しを27.50~28ドルで維持
- サイバー攻撃による影響を0.60~0.70ドル/株吸収
事業別の業績
- UnitedHealthcare:収益740億ドル(前年同期比36億ドル増)
- OptumHealth:収益270億ドル(前年同期比13%増)
- OptumRx:収益320億ドル超(前年同期比13%増)
- OptumInsight:受注残高は約330億ドルに増加
その他のハイライト
- 医療費率は84.7%(サイバー攻撃と南米事業の影響約65ベーシスポイントを含む)
- 営業キャッシュフローは67億ドル(純利益の1.5倍)
- 配当を12%増配(5年連続の二桁増配)
質疑応答ハイライト
医療費率の見通し
- 通期の医療費率見通しは、サイバー攻撃と南米事業の影響30ベーシスポイントを除き、従来予想範囲の上限(84.5%)を見込む
- メディケイドの不適合やコーディング強度の上昇が影響しているが、一時的な要因と捉えている
- 第3四半期の医療費率は84%台前半を予想
OptumHealthのマージン
- 2024年通期のマージン目標7.7~8.0%の達成に自信
- V-28(メディケア・アドバンテージの資金削減)への対応策が順調に進捗
- 医療コスト管理、患者エンゲージメント向上、業務効率化などの取り組みが奏功
OptumRxの業績動向
- 既存顧客の維持と新規顧客の獲得が好調
- PBM事業のモジュール化戦略が奏功し、顧客ニーズに柔軟に対応
- 特殊薬局や行動健康サービスなど、多角化戦略が収益に貢献
経費削減とAI活用
- AI活用により業務効率が向上(数百のユースケースを展開中)
- OptumRxの顧客オンボーディングコストが9%減少
- OptumHealthのリスク管理対象者が40%増加も、人員増なしで対応
OptumHealthの価格設定と2025年の見通し
- メディケア・アドバンテージの資金削減に対応し、3年計画を策定
- 品質向上、臨床成果の改善、スター評価の向上などに注力
- 2025年に向けて新規プラン・パートナーの獲得や地域拡大を進めている
サイバー攻撃の影響と今後の見通し
- 2024年通期の影響を1.90~2.05ドル/株と予想(従来予想から上方修正)
- Change Healthcare事業の混乱による影響は0.60~0.70ドル/株
- 2025年にはChange Healthcare事業のベースライン・パフォーマンスへの回復を目指す
コメント