ブリストルマイヤーズ(ティッカー:$BMY)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | -$4.40 | -$4.44 | 〇 |
売上高 | $11.87B (YoY +5%) | $11.45B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $0.55 ($0.40~$0.70) | $0.66 | × |
業績ハイライト
成長ポートフォリオが牽引役に
- 成長ポートフォリオ(Eliquis、Opdualag、Reblozyl、Camzyos、SOTYKTUなど)が前年同期比約11%増と力強い伸びを示し、全体の売上高の約40%を占めた。
パイプラインが着実に進展
- 抗LAG-3抗体Opdualagの肺がんを対象とした第II相試験で有望なデータが得られた。
戦略的買収で長期成長力を強化
- Mirati社、Karuna社、RayzeBio社、SystImmune社の買収を完了。長期的な成長力を強化。
生産性向上に向けた構造改革
- 生産性向上のため決定的なアクションを実行中。
- 2025年末までに約15億ドルのコスト削減を見込む。
通期業績予想を据え置き
- 通期の業績見通しに変更はなし。
- 売上高は前年比1桁台前半の伸び、非GAAPベースのEPSは$7.95-$8.25を予想(買収に伴う会計処理の影響を含む)。
主力品の需要は堅調
- Eliquis、Opdivo、Camzyos、SOTYKTUは在庫や値引きの影響を受けたものの、需要は拡大。
売上高は増加、利益は会計処理の影響で赤字
- 第1四半期の売上高は前年同期比で増加。
- 純利益はのれん償却費等の影響で赤字だが、非GAAPベースでは着実に利益を創出。
質疑応答ハイライト
IRAのEliquis価格への影響について
- BMS社は9月にIRAによるEliquis価格が公開された後、売上高とEPSへの影響を共有する予定。中期的な過渡期における重要な検討事項の1つ。
コスト削減の詳細と再投資先
- 15億ドルのコスト削減のうち、約3分の2がR&D、3分の1がMS&Aに関連。大部分は2024年中に実現予定。
- 獲得した新薬パイプラインへの投資や、高いROIが期待できる社内プロジェクトに再投資する。
CAR-T事業の展望
- Breyanziは製造能力向上や新適応追加により、2024年は力強い成長を見込む。
- Abecmaは競争環境の中で苦戦しているが、KarMMa-3試験の承認により適応患者層が拡大。シェア回復を目指す。
統合失調症治療薬KarXTの上市準備
- 9月のPDUFAに向けて上市準備は順調に進捗。数十年ぶりの画期的新薬になる可能性。
- 70%はメディケイド/メディケア市場。速やかなアクセス実現のため当局と協議中。2025年からの本格的な売上を見込む。
放射性医薬品の開発戦略
- RayzeBioの主力品RYZ101はGEP-NET適応で第III相試験中。他にも肺がん、乳がんなどで開発を計画。
- インディアナ工場の稼働開始により、臨床試験用のアクチニウム供給が可能に。数年内の上市を目指す。
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