決算：HIMS 2024Q4

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス (ティッカー：$HIMS)の2024年度第4四半期決算についてまとめます

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

	結果	予想	判定
EPS	$0.11	$0.11	〇
売上高	$481.13M (YoY +95.1%)	$470.50M	〇
ガイダンス 2025Q1売上高	$530M ($520M～$540M)	$494.56M	〇
ガイダンス 通年売上高	$2.35B ($2.3B～$2.4B)	$2.09B	〇

業績ハイライト

売上・成長率

指標	Q4 2024	通期 2024	前年同期比成長率
売上	$481M	$1.5B	+95% (Q4), +69% (通期)
総加入者数	2.2M	–	+45%
平均月間売上 (ARPU)	$73	–	+38%

収益・利益

指標	Q4 2024	通期 2024	前年同期比
調整後EBITDA	$54M	$177M	+160% (Q4), +100% (通期)
調整後EBITDAマージン	11%	12%	+6ポイント
GAAP純利益	$26M	$126M	初の通年黒字化
自由現金流	$60M	$200M	堅調なキャッシュフロー

事業の主要成長要因

1. パーソナライズ医療の拡大：
   • 総加入者の55%以上が少なくとも1つのパーソナライズ治療を利用。
   • 皮膚科（男性+55%、女性+100%）やメンタルヘルス分野が成長。
2. GLP-1および体重管理事業の拡大:
   • 2024年通年のGLP-1関連売上は $225M。
   • 経口減量治療は $100Mのランレート で推移。
   • 2025年の体重管理事業の売上は $725M以上を見込む。
3. ブランド認知向上と広告戦略の最適化:
   • 1分間のスーパーボウルCM実施。
   • マーケティング費用比率を前年同期比 5ポイント改善 し、46%に抑制。
4. 新規事業・投資:
   • 全身ラボ検査事業の買収 により、より精密な個別化医療を推進。
   • ペプチド施設の買収 により、国内供給網の強化。
   • AI活用 による診断・フォローアップケアの強化。

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質疑応答ハイライト

Q: Hims & Hersが1,000万加入者を達成するための戦略とタイムラインは？

• 回答（CEO Andrew Dudum）：
  1. カテゴリー拡大: より多くの診療科目・疾患をカバー（例：全身ラボ検査、ホルモン療法）。
  2. パーソナライズ治療の拡大: 現在の300種類から数千種類へ増加。
  3. テクノロジー投資: AI活用で診療・フォローアップの質向上。
  • 目標達成時期：5～6年以内。

Q: AIの活用と今後の展望について

• 回答（CEO Andrew Dudum）：
  • 診断の精度向上: AIが適切な診療・治療をマッチング。
  • フォローアップケアの改善: AIによるコーチング、栄養管理、メンタルサポート。
  • 将来的には他の医療機関にも技術提供の可能性。

Q: GLP-1のパーソナライズ化戦略について

• 回答（CEO Andrew Dudum）：
  • GLP-1の副作用（筋肉減少、吐き気など）に対応するため、
    • 個別化された投与量調整
    • 継続的なフォローアップとサポートを提供。
  • 既存のGLP-1利用者の大半がパーソナライズ化された投与を選択。

Q: 市場におけるGLP-1の供給状況と競争環境について

• 回答（CEO Andrew Dudum）：
  • FDAの規制により、一般的な商用GLP-1の販売が終了予定。
  • Hims & Hersでは引き続き個別化投与が必要な患者向けに提供。

Q: Hims & HersがGLP-1市場で他社と提携する可能性について

• 回答（CEO Andrew Dudum）：
  • NovoやLillyなどの製薬大手と協議中だが、
  • 供給の安定性 や 価格透明性 の課題により、慎重に進める。

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総括

競争環境の変化: 製薬会社との提携が進まない場合、価格競争で不利になる可能性。

ポジティブ要素

収益・利益の大幅成長: Q4売上+95%、調整後EBITDA+160%。

加入者数の増加: +45%の成長で2.2M突破。

GLP-1ビジネスの拡大: 2025年売上見込み $725M+。

AI活用・パーソナライズ治療拡大: 高成長市場への展開。

懸念点

GLP-1市場の規制リスク: FDAの方針変更が影響する可能性。

新規事業の統合リスク: ラボ検査やペプチド事業がスムーズに統合できるか。