メタ(ティッカー:$META)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $4.71 | $4.32 | 〇 |
売上高 | $36.46B (YoY +27.3%) | $36.14B | 〇 |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $37.75B ($36.5B~$39.0B) | $38.25B | × |
業績ハイライト
収益の大幅な伸び
- 第1四半期の総収入は365億ドル。前年同期比で27%増加。
- ファミリー・オブ・アプリ(FoA)の広告収入は356億ドル。26%(為替変動の影響を除く)の増収。
Reality Labsへの投資継続
- Reality Labsの収入は4.4億ドル。Quest ヘッドセットの販売により30%増加。
- 一方でReality Labsへの投資は43億ドル。38億ドルの営業損失を計上。
ユーザーエンゲージメントの向上
- Facebookでは AIレコメンデーションによる投稿が30%に到達。
- Instagramでは50%以上のコンテンツがAIによる推奨。
- レコメンデーションの改善がエンゲージメント向上に寄与。
効率性重視の姿勢
- 第1四半期末の従業員数は約69,300人。前四半期比3%増にとどまる。
- インフラや法務関連費用は増加したが、事業再編費用の減少などにより、営業費用の伸びは6%に抑制。
質疑応答ハイライト
AIとメタバースへの投資
- AIへの投資が拡大。近年はReelsやStoriesなどに投資し、リターンを得てきた。AIも同様のサイクルと捉えている。
- メタバースは長期的には重要だが、当面はAIに重点を置く。ただし、AIとメタバースは融合しつつある(例:AIを搭載したグラス)。
- 投資のROIは慎重に見極める。コアAIは投資効果が出ているが、先進AI(GenerativeAIなど)は初期段階。
収益化の見通し
- ビジネスメッセージングでのAI活用が有望。顧客対応コストが下がり、収益化の余地が大きい。
- Meta AIが普及すれば、広告やサブスクリプションでマネタイズできる可能性。
- ただし、大規模なAIサービスが収益に貢献するまでには数年かかる見込み。
レコメンデーションエンジンの改善
- 各サービスで個別だったAIモデルを統合し、パフォーマンス向上。
- 広告でも、小さな特化モデルから大規模汎用モデルへ移行し、配信品質が改善。
- 今後もモデルのアーキテクチャ改善を進め、オーガニック/広告の両面でエンゲージメント向上を目指す。
広告主のAI活用
- クリエイティブ制作でのAI(画像生成など)活用は中小企業で普及。
- 顧客対応用AIも一部で試験中。対応時間短縮などの評価。
TikTok禁止の影響
- 現時点で影響は不明。状況を注視する。
今後のAIビジョン
- より複雑なタスクをこなす「エージェント」へ発展。
- ビジネスや創作者の目的達成を支援。対話を通じて商品を適切に提案するなど。
- メタは世界トップクラスのAIを構築する力があると自信。長期的な投資を継続する方針。
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