ディーローカル(ティッカー:$DLO)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.10 | $0.16 | × |
売上高 | $204.5M (YoY +9%) | $206.3M | × |
業績ハイライト
売上と利益
指標 | 2024年Q4 | 前年同期比 | 前期比 |
---|---|---|---|
総決済額 (TPV) | $7.7B | +51% | +18% |
売上高 | $200M超 | +9% | +10% |
粗利益 | $84M | +20% | +7% |
調整後EBITDA | $57M | +9% | +9% |
調整後EBITDA/粗利益比率 | 68% | +1pt | +1pt |
純利益 | $30M | +4% | +11% |
フリーキャッシュフロー | $33M | +25% | +27% |
- 地域別パフォーマンス:
- ラテンアメリカ (LatAm): $56Mの粗利益 (前年比+3%)
- アフリカ・アジア: $28Mの粗利益 (前年比+82%)
- アルゼンチン、エジプト、南アフリカの成長が顕著
- 事業セグメント別パフォーマンス:
- クロスボーダー取引: 前年比+67%、前期比+23%
- ローカル取引: 前年比+38%、前期比+14%
- ペイイン事業: 前年比+44%、前期比+15%
- ペイアウト事業: 前年比+70%、前期比+26%
- 収益性の課題:
- ネットテイクレート: 1.1%(低下)
- 要因: 高取引量による低テイクレート、大口顧客の割合増加、新規市場進出に伴う通貨下落の影響
2025年ガイダンス
- TPV: 高成長継続
- 売上: $1B規模に接近
- 粗利益: 前年比+20~25%成長
- 調整後EBITDA: 粗利益に対する比率は改善見込み
- テイクレート: さらなる圧縮予想、特にブラジル・メキシコで競争激化
- 投資: プロダクト開発、ライセンス取得、オペレーション強化を継続
質疑応答ハイライト
為替リスクとガイダンス
Q: 為替の影響をどのように見積もっているか?
A: FX中立ベースで見積もり。今後の為替変動は未確定要素だが、2024年のような急落は想定していない。
マーケットシェアと成長戦略
Q: 2025年の新規顧客と既存顧客の成長バランスは?
A: 高いTPVリテンション (>140%) に加え、新規顧客の増加も期待。特にリミッタンス、Eコマース、フィンテック分野の拡大が寄与。
キャッシュフローの変動要因
Q: Q4の現金減少の要因は?
A:
- 一時的な決済遅延による債権増加
- ブラジルのオーケストレーションモデル導入による支払い期間の短縮
- 既存の未決済資金の精算
テイクレートの今後の見通し
Q: 2025年のテイクレート予想(前年比約15bps低下)について?
A:
- 大口顧客の割合増加による契約レートの低下
- 新規市場の拡大と新規プロダクト導入で部分的に補完
- 長期的には競争力強化が重要であり、単純なテイクレート維持にはこだわらない
オーケストレーションモデルの展開
Q: 今後の展開予定は?
A:
- 大規模市場(ブラジル・メキシコ)で展開
- フロンティア市場では適用予定なし
- 対象は特定の大口顧客に限定される見込み
ライセンス取得の競争優位性
Q: ライセンスポートフォリオ拡大のメリットは?
A:
- 規制遵守の強化と商流安定性の向上
- 国際的な商流拡大における競争優位性確保
- RFP(入札)獲得率向上
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