シーラスロジック(ティッカー:$CRUS)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.25 | $2.02 | 〇 |
売上高 | $542M (YoY +12.6%) | $520M | 〇 |
ガイダンス 2024Q3売上高 | $510M ($480M~$540M) | $590M | × |
業績ハイライト
第2四半期の業績概要
- 売上高は過去最高の541.9百万ドルを達成(前年同期比13%増)
- 非GAAPベースの売上総利益は282.9百万ドル、売上総利益率は52.2%
- 非GAAPベースの営業利益は156.2百万ドル(営業利益率28.8%)
- 非GAAPベースの純利益は125.3百万ドル、EPSは過去最高の2.25ドル
- フリーキャッシュフローマージンは1%(過去12ヶ月では29%)
第3四半期の見通し
- 売上高は480-540百万ドルを予想
- GAAPベースの売上総利益率は51-53%を予想
- 非GAAPベースの営業費用は124-130百万ドルを予想
- 通期の非GAAPベースの税率は22-24%を予想
事業進捗
- スマートフォン向けの新世代カスタムブーステッドアンプと22nmスマートコーデックの出荷開始
- ラップトップ向けの高音量PCコーデックの初の大量生産設計獲得
- ラップトップ向け電源製品の出荷開始(Tier 1顧客の複数デバイスに採用)
- 上位ラップトップOEMの新製品に8つのCirrus Logic部品が採用
質疑応答ハイライト
第3四半期の売上高ガイダンスについて
- 前年同期比で減少が大きい要因として以下が挙げられる:
- 第2四半期が1週間後ろにずれたことで高生産量の週が含まれた
- 前年度は53週年度だったため、前年第3四半期は14週間あった
- 前年第3四半期は大手Androidメーカーの生産時期が前倒しされていた
- 第3四半期の中間値ベースでは、年度初めからの3四半期累計で前年並みの水準
在庫とウェハー調達義務について
- 2024年の調達義務は500百万ドル台半ば、2025年は300百万ドル台後半に軽減
- FY25からFY26にかけて在庫は増加する見込み
- GlobalFoundriesとの長期容量契約に基づく調達義務を履行する必要がある
- 調達する在庫は長期的に販売可能な製品
PCビジネスの展望について
- 現在、オーディオコーデック、アンプ、ハプティクスドライバー、電源変換チップを出荷
- 新規の電源変換チップは、Lion Semiconductor買収で獲得した知財を活用
- 高効率なスイッチキャップDC-DC変換により、発熱が少ない特徴を持つ
- FY25は「low tens of millions」の売上を見込み、順調に推移
- FY26は意味のある成長ステップを期待
スマートフォン事業の長期展望について
- スマートフォン出荷台数が横ばいでも成長できる体制を目指している
- 既存ソケットの価値向上と新規ソケット獲得の両面で機会がある
- カメラや電源関連など、新技術・アーキテクチャでの差別化を追求
- 顧客に対してより良いソリューションを提供することで、長期的な成長機会は継続
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