トラベラーズカンパニーズ(ティッカー:$TRV)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $5.24 | $3.59 | 〇 |
売上高 | $10.7B (YoY +10.1%) | $10.57B | 〇 |
業績ハイライト
財務結果
- 第3四半期のコア利益は12億ドル以上(希薄化後1株当たり5.24ドル)
- コア自己資本利益率は16.6%
- 基礎的アンダーライティング利益は前年同期比73%増の15億ドル(税引前)
- 正味既経過保険料は前年同期比10%増の記録的な107億ドル
セグメント別業績
- 企業保険部門:基礎的コンバインド・レシオが2ポイント改善し87.9%
- 債券・特殊保険部門:基礎的コンバインド・レシオは85.6%と堅調
- 個人保険部門:基礎的コンバインド・レシオが11.5ポイント改善し82.7%
トップライン成長
- 正味収入保険料は8%増の113億ドル
- 企業保険部門:9%増の55億ドル以上
- 債券・特殊保険部門:7%増の11億ドル
- 個人保険部門:7%増
投資とキャピタル・マネジメント
- 税引後純投資利益は16%増の7.42億ドル
- 第3四半期の株主還元は4.96億ドル
- 1株当たり修正後簿価は四半期中に4%成長
質疑応答ハイライト
企業保険の更新保険料変化率について
- 更新保険料変化率は引き続き強く、10.5%に上昇
- インフレや政治・規制環境、地政学的環境の不確実性などの逆風が影響
- 将来の動向は予測していないが、ポジティブで強い状態が続くと予想
資本管理戦略について
- 生成された資本の最優先事項は事業への再投資
- 有機的成長、人材やケイパビリティへの投資、商品開発などが含まれる
- 非有機的な成長機会も検討
- 事業に再投資できない場合は株主還元を実施
個人自動車保険の収益性と成長見通し
- 年初来の基礎的コンバインド・レシオは93.7%と改善
- 料率は全体的に適正水準に達している
- 多くの州で新規契約の成長が見られるが、一部の州ではまだ課題あり
- 物件保険のリスク調整による影響も残っている
- 収益性と成長のバランスを取りながら、今後の成長を目指す
個人保険部門の好調な準備金の戻し入れについて
- 2023年第4四半期の好調な業績を反映
- 過去10年間のすべての事故年度で好調な準備金の戻し入れが見られた
- 料率設定が過剰だったわけではなく、年初来のコンバインド・レシオは適正水準
企業保険の賠償責任保険料率について
- アンブレラ保険などの賠償責任保険の料率は引き続き二桁台で上昇
- 前四半期の準備金の積み増し後も、アンブレラ保険の収益性に問題なし
- 損害コスト傾向に迅速に対応することで、成長と収益性の面で優位性を確保
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