バーティブ(ティッカー:$VRT)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.43 | $0.36 | 〇 |
売上高 | $1.639B (YoY +8%) | $1.62B | 〇 |
ガイダンス 2024Q2EPS | $0.55 ($0.53~$0.57) | $0.55 | 〇 |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $1.925B ($1.90B~$1.95B) | $1.90B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $2.32 ($2.29~$2.35) | $2.30 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $7.615B ($7.54B~$7.69B) | $7.63B | × |
業績ハイライト
売上高と受注の大幅な伸び
- 売上高は8%増加し、すべての地域で高い一桁台の成長
- 受注は前年同期比60%増、前期比4%増と大幅に拡大
- 特に大型案件を中心に受注が加速。AI関連の需要増加が背景
収益性の大幅な改善
- 調整後営業利益は前年同期比で7,300万ドル増の2億4,900万ドル
- 調整後営業利益率は370ベーシスポイント改善し15.2%に
- 価格/コストのポジティブな影響と数量増が主因
キャッシュ・フローの増加と自社株買い
- 調整後フリー・キャッシュ・フローは前年同期比7,600万ドル増の1億100万ドル
- 9,100万株、6億ドル相当の自社株買いを実施
- ネット・レバレッジ・レシオは2.2倍とやや上昇も、年内に2倍以下に低下の見込み
通期ガイダンスの引き上げ
- 通期の売上高成長率見通しを10%から12%に上方修正
- 調整後営業利益率は17.7%、調整後EPS2.32ドルに引き上げ
- 調整後フリー・キャッシュ・フロー見通しは8億2,500万ドルで据え置き
質疑応答ハイライト
AI需要の加速
- AIプロジェクトのパイプラインが過去2ヶ月間で倍増していることは需要加速の強い兆候
- 液冷への需要が見られるが、パワートレインやサーマルチェーン全般にわたる需要拡大も観察される
- AIはまだ初期段階だが、今後のデータセンター設計にとって重要な位置を占めつつある
60%の受注成長の背景
- 大型案件からの受注増加が大部分を占める。リードタイムが長期化する傾向
- 前年同期比較が容易だったことも一因。今後は比較対象が厳しくなる
- 受注残は通年で増加する見込み。四半期毎には変動の可能性
地域別の状況
- 北米でAIの加速が顕著。アジアでも動きが見られ始めている
- 中国では回復の初期兆候があるが、まだ不透明
- EMEAはAIの本格化が他地域より9〜12ヶ月遅れる見通し
アドレス可能市場の拡大
- 現在の製品ポートフォリオでデータセンター向けTAMの大部分をカバー
- 今後もR&DやM&Aで技術を拡充し、液冷などの高密度向けソリューションを強化
マージンへの影響
- 新技術の立ち上げ当初はマージン低下の可能性もあるが、需要拡大に伴い改善の見込み
- サプライチェーンや価格設定の改善により、受注残のマージンを確保する取り組みを強化
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