コストコ(ティッカー:$COST)の2024年第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $5.29 | $5.06 | 〇 |
売上高 | $79.69B (YoY +1.0%) | $80.04B | × |
業績ハイライト
売上高
- 第4四半期の純売上高は782億ドルで、前年同期比1%増
- 16週ベースに調整すると7.3%増
既存店売上高
- 全社ベースで5.4%増、ガソリン価格下落と為替の影響を除くと6.9%増
- 米国:5.3%増(ガソリン価格下落を除くと6.3%増)
- カナダ:5.5%増(ガソリン価格下落と為替の影響を除くと7.9%増)
- その他の国際:5.7%増(為替の影響を除くと9.3%増)
- eコマース:18.9%増(為替の影響を除くと19.5%増)
会員数・更新率
- 有料会員数は7,620万人で前年比7.3%増
- 米国・カナダの更新率は92.9%で前四半期から0.1ポイント低下
- 全世界の更新率は90.5%で前四半期と同水準
純利益
- 第4四半期の純利益は23億5,400万ドル(希薄化後1株当たり5.29ドル)
- 前年同期比9%増、税金関連の一時的利益を除くと12.7%増
その他
- 第4四半期に14店舗を新規出店(米国10店舗、日本2店舗、韓国1店舗、中国1店舗)
- 2025年度は29店舗を新規出店予定(うち12店舗は米国外)
- コストコロジスティクスが前年比29%増の450万点以上の大型商品を配送
質疑応答ハイライト
SG&A費用とコスト管理について
- 従業員への投資は継続的に行う重要な戦略
- 生産性向上と売上レバレッジにより、コスト増をほぼ相殺
- 長期的には投資を継続しつつ、収益性も向上させる方針
会員カードスキャナーの導入効果
- 現在約350店舗に導入済み
- リアルタイムの来店客数把握により、レジの開閉など店舗オペレーションが改善
- 会員更新の案内がよりスムーズに
- 新規会員獲得と更新率にもプラスの影響あり
港湾ストライキの影響と対策
- 主に非食品カテゴリーに影響(全体の約25%)
- 代替港の利用、事前出荷など対策を実施済み
- 休日商戦向け商品は前倒しで確保
- 影響の度合いは不透明だが、対策は万全
eコマース事業の状況
- 売上高は全体の高単位%台
- 従来型店舗より若干利益率は低いが、改善傾向
- 販売増による規模の経済と配送効率化で収益性は向上中
インフレ・デフレの動向
- 全体としてはほぼフラット
- 生鮮食品は若干のインフレ傾向(主に青果)
- 食品・日用品は若干のインフレ、非食品はデフレ傾向
- カテゴリー間のばらつきは縮小(±2%の範囲内)
消費者動向の変化
- 低価格のタンパク質(鶏肉、ひき肉など)への需要増
- 品質と価値がこれまで以上に重視される傾向
- 非食品カテゴリーへの支出が回復
- 外食から内食へのシフトの兆し
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