チューイー(ティッカー:$CHWY)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.31 | $0.20 | 〇 |
売上高 | $2.88B (YoY +3.1%) | $2.84B | 〇 |
業績ハイライト
売上高
- 第1四半期の売上高は27億8,000万ドルで、前年同期比14.7%増加した
- 消耗品やヘルスケア関連カテゴリーが売上高の84%以上を占め、成長を支えた
- Autoship(定期購入)による売上高は前年同期比18.6%増の20億8,000万ドルで、全売上高の74.7%を占めた
顧客指標
- アクティブカスタマー数は2,040万人で安定している
- アクティブカスタマー1人当たりの売上高(NSPAC)は前年同期比14.8%増の512ドルと過去最高を記録
- これはAutoshipの成長や顧客の複数カテゴリー購入拡大によるもの
利益
- 売上総利益率は28.4%で前年同期比0.9ポイント改善、予想を上回る
- 調整後EBITDAは1億1,020万ドルで4,970万ドルの増益、EBITDAマージンは前年同期比1.5ポイント改善の4%
カナダ進出計画
- 2023年第3四半期にカナダ市場へ進出予定
- カナダのペット関連市場は今後4-5年で120-150億ドル規模に拡大見込み
- トロント周辺からスタートし段階的に拡大、現地のフルフィルメントパートナーと協業
その他トピック
- テネシー州ナッシュビルに4つ目の自動フルフィルメントセンターを開設
- 保険プランCarePlusにLemonadeが加わり、ラインナップを拡充
- 広告事業は堅調に推移し、段階的に拡大中
質疑応答ハイライト
カナダ進出について
- カナダ市場規模は今後4-5年で120-150億ドルに拡大見込み、Eコマース浸透率は米国より10-12ポイント低い
- Chewyブランド認知度は20%台半ばと地盤がある、カナダ消費者のニーズに合致する差別化された価値提案が可能と考えている
- トロント周辺からスタートし段階的に拡大、現地フルフィルメントパートナーを活用し最適な顧客体験と経済性を両立
- 投資額は限定的で2024年まで大きな設備投資は不要、長期的収益目標からの逸脱は無い見込み
消費者行動の変化について
- 必需品カテゴリーでの購買傾向は強く、目立ったダウントレードは見られない
- Autoship顧客の売上高が好調なのは、アクティブ顧客数の増加とともに各顧客のNSPACも伸びているため
- 買い控えの兆候は見られず、在庫状況改善や価格設定最適化、利便性向上などにより顧客ロイヤリティは強化されている
競争環境と優位性について
- 幅広いカテゴリーで支出の大部分を占める消耗品・ヘルスケア関連は景気後退局面でも強靭
- Autoship比率75%による安定した収益基盤と、マーケットにおける圧倒的なブランド認知が差別化要因
- 価格・品揃え・利便性において競合優位性があり、様々なシナリオにおいて勝ち残れると考えている
広告事業の進捗について
- 広告枠在庫の拡大を段階的に進めており、需要は旺盛だが顧客体験を慎重に見極めながら実施
- Autoshipを通じた顧客ロイヤリティが高いため、通常のROASだけでなく顧客生涯価値を加味したLTV-ROASで高いリターンを確認
- 業界水準を上回るLTV-ROASを実現できており、下期にかけて更に拡大し2024年には本格化する見通し
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