デジタルタービン(ティッカー:$APPS)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.12 | $0.08 | 〇 |
売上高 | $112.2M (YoY -19.9%) | $117.7M | × |
ガイダンス 通年売上高 | $550M ($540M~$560M) | $553.2M | × |
業績ハイライト
業績
- 2024年度の業績は、売上高5億4,450万ドル(前年比18%減)、調整後EBITDA9,240万ドル(売上高の17%)、調整後純利益6,030万ドル(1株あたり0.58ドル、前年の1.15ドルから減少)
- 第4四半期の売上高は1億1,220万ドル(前年同期比20%減)。OnDevice Solutions(ODS)セグメントの売上高は7,800万ドル、App Growth Platform(AGP)事業の売上高は3,380万ドル
- 第4四半期の売上総利益率は46%(前年同期の44%から改善)。高マージン製品へのミックスシフトが主な要因
2025年度の見通し
- 2025年度の売上高は5億4,000万ドルから5億6,000万ドルの範囲を見込む
- 2025年度の調整後EBITDAは8,500万ドルから9,500万ドルの範囲を予想
- 新たなグローバルデバイス供給の追加やプラットフォームの継続的な強化により、成長機会を捉える好位置にある
成長戦略
- デバイスフットプリントの拡大
- SingleTap、DTX、代替アプリストアなどの新製品による成長
- GroupMなどとの新たな関係構築、The Trade DeskやGoogleなどのブランド広告主との取引拡大、モバイルゲーム視聴者の拡大を目指す他のゲーム戦略パートナーとの関係強化によるメディア関係の拡大
質疑応答ハイライト
T-MobileのUScellular買収について
- UScellularはDigital Turbineの大口顧客の1社だが、T-Mobileは競合他社と協業している
- 買収は規制当局の承認を得る必要があるため、完了までに1年以上かかる見通し
- UScellularはDigital Turbineにとって素晴らしいパートナーであり、同社のデバイスあたり売上高は最も高い
- UScellularの売上高はDigital Turbine全体の1~2%程度
- T-Mobileが、UScellularとDigital Turbineの良好なパフォーマンスを理解することを期待
Appleのプライバシー規約変更の影響について
- 影響の大きさはアプリ開発者のタイプによって異なる
- ミッドコアからハードコアのゲーム向け開発者にとっては、ほとんど影響がない
- 広告ベースのカジュアルゲームや超カジュアルゲームの開発者にとっては、影響が大きい
- 欧州の規制当局が年内にこの問題に介入すると予想される
- 通信会社、OEM、パブリッシャー、大手プレイヤーなど、欧州の判断によって多くの影響が生じる可能性がある
オープンアプリ配信におけるTier1パブリッシャーとの取り組みについて
- King、Playtika、PlaySimple、Scopelyなどの大手ゲーミング企業と良好な関係を構築
- AppleやGoogleに30%の手数料を支払うことを避けるため、代替配信に強い関心
- Digital Turbineは、これらの企業が戦略目標を達成するための良きパートナーとなることを目指す
AdColony Exchangeの廃止とデジタル広告事業の見通し
- AdColony Exchangeには数万社の中小パブリッシャーが存在し、Digital Turbine Exchangeへの移行が経済的に見合わないケースが多数あった
- 現在、AdColonyに関連する業績の悪化要因は解消されつつある
- Digital Turbine Exchangeを中心に事業を統合し、パフォーマンス広告主とブランド広告主の両方にユニークな価値を提供することを目指している
- GroupMとのグローバルパートナーシップにより、これまでリテールメディアやCTVなどに向けられていたブランド広告予算をモバイルアプリ広告に取り込むことが可能に
- ゲームパブリッシャーの多くは、競合ゲームの広告よりもP&GやCoca-Colaなどのブランド広告を好む傾向がある
- パフォーマンス広告主やゲーム広告主との取り組みも継続しつつ、ブランド広告主向けソリューションの差別化を図る
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