C3.ai(ティッカー:$AI)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | -$0.11 | -$0.30 | 〇 |
売上高 | $86.6M (YoY +19.6%) | $84.4M | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $87.0M ($84.0M~$89.0M) | $85.9M | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $382.5M ($370M~$395M) | $365.6M | 〇 |
業績ハイライト
売上高
- 第4四半期の総売上高は前年同期比20%増の8,660万ドル
- サブスクリプション売上高は前年同期比41%増の7,990万ドルで、総売上高の92%を占める
- 2024年度の総売上高は前年比16%増の3億1,060万ドル
- 2024年度のサブスクリプション売上高は前年比21%増の2億7,810万ドル
利益
- 第4四半期の非GAAPベースの総利益は6,090万ドル(総利益率70%)
- 第4四半期の非GAAPベースの営業損失は2,340万ドル
パイロット
- 第4四半期にパイロットを34件獲得し、前年同期比79%増、前四半期比17%増
- 2024年度に累計172件のパイロットを獲得し、そのうち157件がアクティブ
ジェネレーティブAI
- 2024年度にジェネレーティブAI製品を30製品リリース
- 第4四半期に約5万件、2025年度第1四半期に約9万件の問い合わせを見込む
- 15の業界でジェネレーティブAIのパイロットを実施
ガイダンス
- 2025年度第1四半期の売上高は8,400万~8,900万ドルを見込む
- 2025年度通期の売上高は3億7,000万~3億9,500万ドルを見込む
- 2025年度第1四半期の非GAAPベースの営業損失は2,200万~3,000万ドルを見込む
- 2025年度通期の非GAAPベースの営業損失は9,500万~1億2,500万ドルを見込む
質疑応答ハイライト
バージョン8の改善点と今後の見通し
- バージョン8は4年間のエンジニアリング努力の結果であり、製品のコアを抜本的に見直した大規模なリリース
- 具体的な内容は明かせないが、アーキテクチャを大幅に刷新
- 当面はバージョン8のようなパフォーマンス向上は見込めない
ジェネレーティブAIの問い合わせ急増への対応
- ジェネレーティブAIへの関心の高まりにより、問い合わせ件数が急増
- 2月だけで1万500件、直近の四半期では約5万件の問い合わせ
- 現時点では四半期あたり9万件の問い合わせ対応が可能と見込んでいるが、今後さらに拡大する可能性あり
- ジェネレーティブAIの市場機会は予想以上に大きい
連邦・防衛・航空宇宙分野の事業見通し
- 連邦事業は好調で、今後の成長エンジンと位置づけている
- 空軍、海軍、情報機関などとの取り組みが進展
- 連邦政府はAIへの投資を積極化しており、米中のAI競争という側面もある
- AWSが連邦市場で最も強力なパートナー
ジェネレーティブAIの具体的な活用事例
- 大手法律事務所向けに、SEC提出文書のコーパスをエンタープライズ言語モデルに取り込み、S-1申請書の初稿を自動生成(2週間から1時間に短縮)
- 空軍向けPandaアプリケーションにジェネレーティブAIのフロントエンドを実装し、戦闘機の整備状況などを自然言語で問い合わせ可能に
- 大手企業の人事システムとジェネレーティブAIを連携し、休暇や福利厚生などに関する問い合わせに自動応答
消費課金モデルへの移行の進捗
- 消費課金収入の割合は開示していないが、着実に拡大している
- 将来的にはより意味のある指標になると考えている
投資の優先領域
- 市場シェア拡大のためには、営業体制とサービス提供体制の強化が重要
- パイロットを着実に本番稼働につなげていくことが課題
パイロットがマージンに与える影響
- パイロットの提供価格を抑えており、1件あたりの採算性は必ずしも高くない
- パイロットを通じて大企業の本番導入を実現することが重要であり、多少の損失は厭わない
- 全体としてはパイロットは十分に収益性が高いと考えている
コメント