2025年4月28日から5月2日の米国株式市場のまとめです
今週の市場概要
米国株式市場は、主要テック企業の好決算と雇用統計の堅調さを背景に、4月の下落分を取り戻す形で大幅反発しました。S&P500は9日連続の上昇となり、2004年以来の最長記録を更新しました。
主要指数の週間パフォーマンス
- S&P500:5,686.67(+2.9%)
- ダウ平均:41,317.43(+3.0%)
- ナスダック総合:17,977.73(+3.4%)
主要3指数はいずれも2週連続の上昇。特にテクノロジー株が牽引役となり、MicrosoftやMetaの好決算が投資家心理を押し上げました。また、米中間の貿易交渉再開の兆しも市場を支援しました。
今週の経済イベント・指標
- 4月雇用統計:非農業部門雇用者数は17.7万人増と予想を上回り、失業率は4.2%で横ばい。ヘルスケアや運輸業での雇用増が目立ちました。
- 第1四半期GDP:年率換算で0.3%のマイナス成長。主因は、トランプ政権の関税政策による輸入急増と貿易赤字の拡大です。
- PCEデフレーター(3月):前年同月比+3.5%と、インフレ圧力の継続が示されました。
セクター別動向
- 好調セクター:
- テクノロジー:Microsoft(+10%)やMeta(+9%)の好決算が牽引。AI関連の需要増が背景にあります。
- 工業:インフラ投資や防衛関連の需要増を受け、週次で+4.3%の上昇。
- 不調セクター:
- 消費関連:Appleは関税による900億円規模のコスト増を警告し、株価は約4%下落。
- 製造業:自動車や電子機器分野での雇用減が報告され、関税の影響が顕在化しています。
注目の個別銘柄
- Microsoft(MSFT):クラウドとAIサービスの需要増で売上が予想を上回り、株価は10%上昇。
- Meta Platforms(META):AI広告ツールの成果が収益を押し上げ、株価は9%上昇。
- Apple(AAPL):関税によるコスト増を警告し、株価は約4%下落。
来週の注目ポイント(5月5日〜9日)
経済指標:米貿易収支、消費者信用残高、卸売在庫などが発表予定。市場の景況感に影響を与える可能性があります。
FOMC(5月6〜7日):政策金利は据え置きが予想されるが、パウエル議長の発言が注目されます。
企業決算:Disney、AMD、Uber、Fordなどが予定。特にDisneyのストリーミング事業やFordの関税影響が焦点です。
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